仕事と介護の両立を応援するブログ

これから介護世代が増える中、育児や仕事と両立していく子供世代も増加します。いまそのような状況になっている方・これから可能性のある方に向けて、介護とはどのようなことなのかをわかりやすくお伝えできればと思います。

要介護2とはどんな状態?受けられるサービスをわかりやすく解説

要介護2とは、日常生活に必要な買い物や掃除以外にも、排泄や歩行にも介助が必要となっている状態になります。
要介護2認定を受けると、家族だけでの在宅介護は難しく、適切な介護サービスを利用する必要があります。

今回は、要介護2とは具体的にどんな状態なのか、要介護1や3との状態の違いについて具体的にお伝えします。

また、要介護2で利用できる介護保険サービスについても、わかりやすく解説していきたいと思います。

要介護2認定を受けたご家族の方は、介護保険の利用にはどんなものがあるのか、本人に必要なものは、どのサービスかをご検討頂くときの参考になればと思います。

1. 要介護2とはどんな状態か

要介護認定2が認定される状態とは、日常生活の部分的に支援や介助が必要な状態です。

要介護1では、トイレや食事は、自力でできる方がほとんどですが、要介護2では、トイレや食事も部分的介助が必要になってきます。

他にも、理解力に低下がある場合や、歩行や立ち上がりに介助が必要となる場合もよくみられます。

2.要介護ってどうやって決まるの?

要介護認定の流れ

要介護認定は、まず調査員が訪問して、本人の状態を確認します。その後、結果をもとにコンピュータで一次判定を行います。

一次判定をもとに、保健・福祉の専門家により二次判定の審議が行われ、要介護認定が決まります。

要介護認定の基準

要介護認定の段階については、介護の手間を時間で表した「要介護認定等基準時間」が使われます。

要介護認定等基準時間の段階とは

具体的な要介護認定等基準時間の段階は、要支援1の場合で、25分以上32分未満、要支援2では、32分以上50分未満となります。

要介護認定になると、要介護1の場合は、32分以上50分未満です。これは、要支援と時間的には同じになります。

要介護2では、50分以上70分未満、要介護3では、70分以上90分未満、要介護4では90分以上110分未満、要介護5は110分以上です。

3. 要介護2と要介護1の違いは?

要介護1は、日常生活の基本となる、食事や排泄・入浴は、介助なしでも行える状態です。しかし、要支援2と比べると、認知機能の低下などがみられるため、部分的な介助が必要と判断されます。

要介護2は、要介護1と比べて、自力でできることが少なくなってきます。そのため、家族だけで在宅介護を行うことが難しくなります。

例えば、買い物や外出に加えて、食事やトイレにも介助が必要となります。また、自力での立ち上がりや、歩行が不安定で、介助した方が安全といえます。

4. 要介護2と要介護3の違い

要介護2では、日常生活の食事や排泄が、自力では不安定で、介助が必要な状態です。また、立ち上がりもバランスが取りにくいため、助けが必要とされています。

要介護3では、自力での立ち上がりや歩行が完全に難しくなっている状態です。そのため、食事や排泄などは、自力ではできないと判断されたときに認定されます。

また、要介護2と比べて、認知機能も明らかな低下が見られます。


5.要介護2で受けることのできる介護サービス

要介護2では、在宅介護サービスと施設サービスを受けることができます。今回は、在宅介護で利用する在宅介護サービスを具体的に、ご紹介します。

利用できる在宅介護サービス一覧

要介護2認定で、利用できる在宅介護サービスは、以下の通りです。

訪問介護では、日常的な掃除・洗濯・食事の準備など、家事全般を行ってくれるので、とても助かります。在宅介護を行う場合は、必須の介護サービスともいえます。

【自宅に来てくれる介護サービス】

✳︎訪問介護・訪問入浴介護・訪問看護
✳︎訪問リハビリテーション
✳︎夜間対応型訪問介護
✳︎居宅療養管理指導
✳︎定期巡回・随時対応型訪問介護看護

【通って受ける介護サービス】

✳︎デイサービス
✳︎通所リハビリテーション
✳︎地域密着型通所介護
✳︎認知症対応型デイサービス

【訪問・通所・短期入所の複合型】

✳︎小規模多機能型居宅介護
✳︎看護小規模多機能型居宅介護

【宿泊型の介護サービス】

✳︎ショートステイ
✳︎医療型ショートステイ


デイサービスや訪問介護の頻度は?

要介護2認定では、デイサービスを週2〜3回、訪問介護を週2〜3回目安として、受けることが多くなります。

ただし、介護サービスは、ケアマネージャーのケアプランに沿って行われます。

本人の状態によっては、血圧の測定など体調変化を確認してくれる訪問看護が週1回程度入ることもあります。

6. 要介護2で受けれる介護保険限度額

要介護2と認定された場合の介護保険サービス利用限度額は、【1ヵ月あたり19万7,050円】です(2021年1月現在)

利用した介護保険サービスの合計のうち、負担割合に応じて1~3割を自己負担額として支払う必要があります。つまり、利用限度額まで使った場合、 1割負担では1万9,705円支払う必要があります。

利用限度額を超えた場合は、保険が効かないため、全額自己負担となります。ケアプランを立てるときには、限度額を配慮してもらいましょう。

7. 住宅改修は、早めに行いましょう

要介護認定を受ければ、介護保険による住宅改修費用を上限20万円まで利用することができます。

住宅改修の介護保険適応条件には、要介護・要支援認定を受けていること、在宅介護を行なっていることが必須になります。

住宅改修を行うことで、転倒防止にもつながるため、介護の進行が遅らせることができるといえます。在宅介護を行う場合は、早めに住宅改修も行うことをおすすめします。

✳︎住宅改修をくわしく解説

8. 要介護2でレンタル・購入できる福祉用具は?

要介護2認定を受けると、介護保険を利用してレンタル・購入できる用具の種類が増えます。日常生活に介助の必要性が多くなるため、ベッドでの生活が長くなってくるためです。

そのため、介護用ベッドなどもレンタル可能になります。

要介護2でレンタルできる福祉用具

✳︎歩行器
✳︎歩行補助杖(松葉杖や多点杖など)
✳︎手すり
✳︎スロープ
✳︎車いす
✳︎車いす付属品
✳︎特殊寝台(介護用ベッド)
✳︎特殊寝台付属品
✳︎床ずれ防止用具
✳︎体位変換
✳︎認知症老人徘徊感知機器
✳︎移動用リフト
✳︎自動排泄処理装置(尿のみ吸引するタイプ)

要介護2で購入可能な福祉用具

✳︎腰掛便座(ポータブルトイレ、和式便器の上に置くタイプなど)
✳︎自動排泄処理装置の交換可能部分(チューブやタンクなど)
✳︎入浴補助用具(入浴用椅子、浴槽用手すりなど)
✳︎簡易浴槽(空気式や折りたたみ式のものに限る/工事を伴わないもの)
✳︎移動用リフトのつり具

特定福祉用具販売を受けた業者で購入した場合のみ、介護保険を利用した金額で購入することができます。

ポータブルトイレなどは、自力でのトイレ移動が難しくなった場合には、非常に便利です。トイレが難しくなると、在宅介護も大変になってきますので、ぜひ検討してみてください。

✳︎福祉用具はレンタル?購入?どちらがお得?

まとめ

要介護2認定を受けると、家族への介護負担がぐっと上がります。社会の助けを借りながら、介護レベルが進行しないためにも、適切な介護保険サービスを利用することをお勧めします。