高齢になって、あまりお肉は食べれなくなってしまった方や、ひとり暮らしで、お惣菜を買って食事を済ませている方など、食事の偏りは多くの場合、低栄養傾向になる可能性があります。
低栄養になると、体調を崩しやすくなってしまったり、むくみや物忘れなどにも繋がりやすくなります。
今回は、高齢者に起こりやすい低栄養の対策と改善方法についてお伝えしていきたいと思います。
1. 高齢者の低栄養状態とは?
低栄養状態とは、食事の偏りや食べる量が減ることにより、体に必要なエネルギーやタンパク質が慢性的に不足している状態をいいます。
高齢になると、 社会的・心理的・身体的な理由が原因でも、低栄養状態を引き起こすことがあります。
2. 高齢者の低栄養の症状とは?
高齢者の低栄養では、体重減少以外でも、様々な症状が引き起こされます。
低栄養により、全身的な免疫が下がってしまい、風邪をひきやすくなったり、治りにくくなったりもします。ふらつきや物覚えが悪くなったという自覚症状がある方もいます。
他にも、栄養バランスが崩れることで、体の中の浸透圧が正常に働かなくなり、むくみが生じることもあります。
低栄養は、自覚症状でわかることもありますが、低栄養の身体検査や隠れた自覚症状 があることもあります。
3. 高齢者の低栄養対策とは
高齢者の低栄養予防・対策をすることで、体の内側から元気になり、健康寿命を延ばすことができるといえます。
3食きちんと食べることが大切
欠食をせずに、3食バランスよく食べることが大切です。もし、一度にたくさんの量を食べることができないときには、間食を利用しても大丈夫です。
1日を通して、肉や魚のタンパク質、野菜などを摂りましょう。
魚だけだなくお肉も食べること
魚だけでなく、動物性タンパク質も必須です。そのため、魚と肉の割合は、同じになるぐらいの献立を立てましょう。
歯医者へ定期的に通うこと
噛む力が減らないように、歯医者で義歯の定期点検を行うようにしましょう。また、自分の歯が残っている場合には、定期検診をしっかり行い、こまめな口腔ケアを心がけましょう。
孤食にならないような機会を設ける
ひとり暮らしの高齢者は、生鮮食品を買うと余りやすくなるため、お惣菜やパンで食事を済ませてしまう方も多いです。
食への興味見直しや、バランスの良い食事を取るためにも、他人と食事を摂る機会を作りましょう。
4. 高齢者の孤食を減らす【みんなの食堂】を活用しよう
近年では、こども食堂や【みんなの食堂】と呼ばれる無料もしくは格安で食事を提供して、交流の場をはかってくれる活動が普及しています。
多くのこども食堂では、子供から高齢者まで受け入れています。みんなの食堂を開催している地域では、孤立しがちな高齢者のための地域交流の場として、参加しやすいように【みんなの食堂】と名前を変えて行ってくれています。
ぜひ、ご自分のお住まいの地域や、高齢の親を持つ場合は、親の住んでいる地域の取り組みを調べて、食への関心や楽しさを取り戻してみてはいかがでしょうか。
みんなの食堂についての記事は、こちらです。
まとめ
食事は、生きるための基本になります。
食事が細くなったり、偏ってしまうことで、体調を崩しやすくなるばかりでなく、骨折や転倒の恐れもあります。
高齢者の方は、孤立しがちで、食事の楽しさが忘れやすくなっています。デイサービスや、みんなの食堂などを利用して、定期的な会食を取り入れることも大切です。