視覚障害のある方や、杖をつかないと歩行が難しい要介護の方は、家電のリモコンを取りに行ったり、電気のスイッチ操作にストレスを感じることが多いと思います。
スマートスピーカーは、家電操作や、お出かけ前の天気予報の確認、銀行の預金残高まで音声対話のみで行うことができます。
今回は、視覚障害のある方や室内での移動が難しい方に、便利なスマートスピーカーについて説明したいと思います。スマートスピーカーとはどんなものか、何かできるのか、設定方法についてもご紹介するので、ぜひ参考にされてみてください。
1. スマートスピーカーとは?
スマートスピーカーとは、 AI機能が組み込まれているため、対話型の音声操作ができるスピーカーになります。
スマートホンやパソコンのようなタッチ操作をすることなく、音声のみで操作可能なため、視覚障害のある方や高齢の方に、とても便利な家電となります。
代表的な商品は、Amazonから出ているAIのアレクサを搭載した Amazon Echo や Googleから出ている Google Home などがあります。
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2. スマートスピーカーはWi-Fi環境が必要
高齢者や視覚障害の方にも、とても便利なスマートスピーカーですが、ほとんどの場合、設定にはWi-Fi環境が必要となります。
また、スマートスピーカーの種類や機能にもよりますが、多くの場合で、初期設定のときはスマートホンが必要になります。
スマートホンにダウンロードしたアプリを利用して、初期設定を行っていきます。そのため、初期設定は、スマートホンを取り扱える人が一緒に設定する必要があります。
︎https://kaigo.link/entry/smart-speaker-wifi/guide/:=embed
3. スマートスピーカーで出来ることは?
スマートスピーカーは、スキルやアクションとよばれる【できること】があります。スキルやアクションとは、スマートホンでいうところの【アプリ】と同じです。
あらかじめ使いたいスキルやアクションを設定しておくことで、多くのことが音声操作のみでできるようになります。設定方法は、後述で説明します。
スマートスピーカーで出来ることは、以下の通りです。音声対話のみでできると考えると、視覚障害のある方や、要介護の方には便利な機能が多く、現在の生活を激変させることもできると思います。
ニュースの読み上げと音楽再生
Yahooニュースなどを登録しておくことで、日常のニュースを聞き取ることができます。
オンラインショッピング
オンラインショッピングが音声対話のみでできたら、視覚障害のある方や買い物に出かけにくい要介護の方には、とても便利ですね。注意点としては、音声だけでショッピングができるスピーカーはAmazon Echoシリーズのみとなっています。
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オンラインショッピングは、アマゾンプライムの中の商品から購入することができます。例えば、【アレクサ、爽健美茶買っておいて】などで認識してショッピングカートに入れてくれます。
その後に、誤発注を防ぐために事前に登録した4桁の確定コードを音声で登録して、発注完了となります。
テレビのリモコン操作などの家電操作
スマート家電と連携しておくことで、テレビのリモコン操作や電気・エアコンの操作も可能になります。
しかし、スマート家電を買い揃えるのは大変です。そこで、従来の赤外線リモコン機能がある家電については、スマートスピーカーとスマートリモコンを連携されることで、スマート家電と同様に音声対話のみで操作することができるようになります。
今のテレビは、ほとんど赤外線リモコンが標準です。リモコンを探さなくてすむうえに、リモコンのチャンネルも見えにくかったり小さくて押しにくいという方には、とても便利です。
インターネットによる検索・調べ物
今日の天気は?など、簡単な調べ物ができます。特に、天気については、外出前に知りたい事項となると思うので、とても便利です。
スケジュール管理
スケジュール管理は、音声によって予定を読み込ませたり、金曜日の予定は?など予定を音声対話で確認することができます。
メール操作
スマートホンや家電リモコンで行えていたことが、音声操作のみでできるので、視覚障害のある方にはとても有益と言えます。
スキルを増やせばもっと多機能に
スキルとは、能力のことで、スマートホンのアプリと同じような感覚です。スキルはアクションとも呼ばれ、スマートスピーカーによって、できることが多少異なります。
銀行のスキルを登録すれば、預金の残高なども音声のみで答えてくれます。ほかにも、全国タクシーのサイトに、アカウント登録をすると、タクシーを呼ぶこともできます。
スマートスピーカーは、スキルを増やすことで、できることがかなり増えて便利になります。
また、 AmazonやGoogleのスマートスピーカーは、ナビタイムも対応しています。ナビタイムを設定しておくことで、乗り換え案内も音声対話してくれます。
4. スマートスピーカーの設定方法とは
何度も言いますが、スマートスピーカーの設定には、 Wi-Fi環境とスマートホンが必要です。機種によって設定方法の詳細は違いますが、大まかな流れは同じです。今回は、大まかな流れをご紹介するので、購入前にイメージをつけてみてください。
ステップ1 インストール
まずは、スマートホンに、指定されたアプリをインストールしましょう。例えば、Amazonのスマートスピーカーなら、Amazon Alexaアプリをインストールします。
ステップ2 電源スイッチをいれる
スマートスピーカーの本体の電源をいれます。本体には電源スイッチがないものも多く、その場合は、コンセントを入れるだけで電源がオンになります。
ステップ3 アカウントの登録をする
スマートホンのアプリで、セットアップを行います。このときに、アレクサを使う場合は、Amazonアカウントが必要になります。Googleの場合も、Googleアカウントが必要になりますので、アカウントを作っていない方は、登録しましょう。
ステップ4 スマホアプリの起動をする
アカウントがある場合、もしくは登録したら、インストールしたアプリを起動させます。
アプリを起動して、アカウント情報を入力します。
ステップ5 Wi-Fiの接続をする
アプリがうまく開けたら、Wi-Fiとスマートスピーカーを接続します。 Wi-Fiが連携できれば、大まかな設定は終わりになります。
ステップ6 スキルを加える
スマートスピーカーには、スキルやアクションというものがあります。スキルやアクションは、スマートホンのアプリと同じです。例えば、銀行のスキルを増やせば、預金残高も音声対話でわかります。
他にも、ナビタイムスキルを増やせば、乗り換え案内もできるのです。【ナビタイムの対応は今のところAmazonやGoogle】
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スキルの増やし方は、スマートホンの先ほどインストールしたスマートスピーカーアプリでできます。アプリを立ち上げて、メニューバーから、【スキル】を選びます。
スキルの一覧や入れたいスキルの検索をして、設定をします。これもまた簡単な操作になるので安心です。
✳︎スマートスピーカーから音声操作でスキルを登録することもできますが、スキルの正式名称が必要だったりわかりにくいので、アプリから行うのがオススメです。
まとめ
視覚障害がある方や、リモコンを取りに行くなどの行動が難しい方には、スマートスピーカーはとても便利です。
一方で、Wi-Fi環境がないと使えないというデメリットもあります。もし、使いたいご自宅がWi-Fi環境があるならば、ぜひ導入を検討できれば、今以上に過ごしやすい日々が来ると考えます。