仕事と介護の両立を応援するブログ

これから介護世代が増える中、育児や仕事と両立していく子供世代も増加します。いまそのような状況になっている方・これから可能性のある方に向けて、介護とはどのようなことなのかをわかりやすくお伝えできればと思います。

認知症の人に薬をうまく飲んでもらう工夫・服薬拒否対策とは?

薬はもう飲んだよ、元気なのになんで飲むの?殺す気だろ!!などなど。
認知症の服薬拒否は、本人にとっては、思い込んでいる内容が事実になっているため、介護する家族はかなり手をやいてしまいます。

今回は、服薬拒否をしている認知症の人にうまく薬を飲んでもらえるような工夫と、対処法について、薬剤師が解説をしていきたいと思います。

1. 認知症の人が服薬拒否する背景とは?

認知症の方は、しばしば薬を飲まない・飲みたくないなどと思い込みを起こしやすい状態です。しかし、その考えや主張には、背景があることが多いんです。
まずは、認知症の人がなぜ服薬拒否するのか理由を挙げてみましょう。

もう飲んだと思い込んでいる

もう飲んだと思い込んでいるならば、本人にとっては、それが事実です。ここで無理に飲ませようとすると、服薬拒否や、無理に飲まされたという記憶だけが残ってしまいます。

少し経って、気持ちがリセットしてから声をかけたり、1日1回朝食後の薬であれば、昼食後にもう一度声かけしてみてもいいと思います。

しかし、薬によっては、抗ウィルス薬など絶対に時間厳守のものもあります。そのときは、後に書く対策のいずれかを参考にしてみてください。

元気だから飲む必要がないと思っている

昔の子供の頃の記憶をたどると、風邪をひいた時はしぶしぶ薬を飲んでいたけれど、それでも飲むのが嫌だった人も多いと思います。

本人は、自分の体で悪いところがないと思い込んでいる場合は、服薬拒否につながりやすいです。

理解は難しいかもしれませんが、検査値などで高くなっていることや、薬局の薬情などを見せながら、服薬に納得してもらうことが必要です。

薬局の薬情ならば、本人の名前・薬の写真・薬の効果すべてが載っているので、理解がしやすいといえます。

そもそも薬が毒だと思い込んでいる

もともと薬は、体に良いものではない・できれば飲みたいくないという潜在意識や、無理やり薬を飲まされたという経験から、毒を飲まされているという思い込みを起こすことがあります。

そんなときは、本人の前で、家族や介護者がラムネやプラセボ薬などを飲んで見せて、毒ではないことを伝えることが大切です。
他にも、家族が自分の薬を飲んでいるならば、同じタイミングで服薬の声かけをするのも効果的です。

【これを飲んだら、血圧が下がったのよ、痛みが治まるのよね〜?】などプラスの呼びかけをしましょう。

決して、【良い加減にして!飲まなきゃダメでしょ!】など、無理矢理の服用には繋げないようにしましょう。


2. 認知症の服薬拒否の対処法・工夫とは?

認知症の服薬拒否は、しばしば起こることなので、付き合う家族は、とても大変です。
薬が少なくて何かに混ぜて飲ませられるなら、楽なのですが、【味が変だ!毒だろ!】などかえって逆効果のこともあります。

では、服薬拒否の対処法とはどんなものがあるのでしょうか。

プロの力を借りる

認知症の場合は、近くにいる家族に対して頑なに拒否をしたり、わがままになる傾向があります。

デイサービスで薬を服用してもらったり、介護士訪問介護サービスのときに服用してもらうなど、プロの力を借りることで飲めることも多いです。

服用意義を理解してもらう

自分は元気だからと思い込んでいる人に有効です。検査結果などに、【ここの数値が高い】などわかりやすく書いて、服用意義を理解してもらいましょう。

他にも、信頼している先生との話を動画でとって、見せるなど、服薬意義を理解してもらいましょう。

薬の服用回数を減らす

例えば、コレステロールの薬などは、1日1回のものなら、朝に飲んでも夜に飲んでも大丈夫なものがほとんどです。

朝食後や夕食後など、薬の服用時点が多いほど、さっき飲ませたのに、また飲ませないと…と家族の負担にもなります。

先生に相談して、なるべく薬の飲み方を減らせるように促してみましょう。

必要な薬にしぼる

服薬に納得してもらっても、多量の薬を飲むことで、薬の飲みにくさなどがまた服薬拒否につながることもあります。

先生に相談して、本当に必要な薬のみに減らしてもらうことも大切です。

薬の剤形を変えてもらう

高齢になると、唾液が少なくなったり、認知症の嚥下困難な症状が出てくる人もいます。

最近の薬は、口の中でラムネのように溶ける口腔内崩壊錠や、認知症の薬のアリセプトなどは、ゼリー状になっているものもあります。

本人が、薬を飲むときにむせてしまう、飲みにくいと主張する場合には、剤形変更できる薬がないかなど、薬局にまず電話で聞いてみることもできます。その後、診察の時に医師と相談してみましょう。

薬剤師が勧めるおすすめ服薬補助グッズの記事はこちら を参考にされてみてください。

カレンダー管理・一包化する

もう飲んだと思い込んでいる人・まだ飲んでいないと思い込む人には、カレンダー管理がおすすめです。


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朝・昼・夜・寝る前などを仕分けすることで、飲んだか飲んでいないか一目瞭然でわかります。また、薬局で薬をパックする一包化をしてもらうことも有効です。
一包化には、名前や用法以外でも、日付を印字してもらうこともできます。

日付感覚が認知症の方は難しいと思いますが、時計やカレンダーを確認して、【今日の朝の薬がまだ飲めていないよ】など納得してもらえることもあります。

薬の管理が楽になるおすすめ便利グッズの記事はこちら を参考にされてみてください。

薬をまだ飲んでないと言う人の対処

薬を飲んだのに、まだ飲んでないと言う方もいらっしゃいます。カレンダー管理などで納得されればいいのですが、薬の代わりにラムネをあげると、【これはお菓子じゃないか】と言われてしまうことも…。

そんなときには、プラセボとよばれる偽薬が便利です。【この薬だけ飲むの忘れてたね〜ごめんごめん】などと伝えて、1つあげることで、気持ちが納得できたりもします。


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偽薬は、薬に似せて作られているので、とても便利です。睡眠薬を飲んで、途中で起きてしまったり、もっと欲しいと言う方にも、薬の代わりに飲んでもらうこともできます。【薬としての効果はありません】

まとめ

認知症の服薬拒否は、長期にわたることもあるので、介護するご家族は本当に大変だと思います。
しかし、認知症の方が訴えることは、本人にとっては完全なる事実だと思い込んでいるところは、しっかり理解してあげましょう。

そして、飲んでもらうことが難しい時には、家族だけで悩んでしまうと、本人と喧嘩になることもあると思います。デイサービスや訪問介護を利用して、プロや他者に協力してもらうことも大切です。