仕事と介護の両立を応援するブログ

これから介護世代が増える中、育児や仕事と両立していく子供世代も増加します。いまそのような状況になっている方・これから可能性のある方に向けて、介護とはどのようなことなのかをわかりやすくお伝えできればと思います。

介護離職率はどのくらい?みんなの退職原因は?

介護と仕事の両立に限界を感じ、仕事を退職してしまう介護離職が大きな問題となっています。
介護離職をする多くの世代は、働き盛りで重要な仕事を任されているケースも多いです。介護離職による経済損失は、年間6500億円ともいわれています。

今回は、介護のために仕事を諦めてしまう介護離職率と、退職にまでつながる原因についてお伝えしていきます。
原因を回避して、自分と家族の未来のために、より良い選択につながればいいなと思います。 

目次

1. 介護離職は実は増えてない

2017年総務省調査によると、介護・看護を理由に退職した数は9万9000人という結果が出ました。これは、離職した人全体の約2%(介護離職率)といわれています。

介護離職人数は、増えていると考えられがちですが、 2012年から5年間においてほぼ横ばいとなっています。毎年約10万人もの人が、離職を決断していることがわかります。

2. 介護しながら働いている人の割合

2018年のリクルートワークス研究所調査結果によると、働いている人のうち介護を両立している人の割合は、約5%となっています。
約20人に1人は、介護をやりながら仕事をしていることになります。

50代の働き世代ともなると、働きながら介護を両立している人は、約9%まで増加します。

家族の介護度が低いほど、在宅介護となるため、仕事と介護の両立が必要となるのです。

3. 隠れ介護の実態

介護と仕事を両立させている人のうち、会社に介護を言い出せていない人の割合は、約4割になっています。
育児と違い、介護は周りにも打ち明けずらく、隠れ介護につながってしまうのです。

隠れ介護は、介護休暇や介護休業制度を利用することもできず、相談する相手も限られるため、介護離職につながる可能性が高くなります。

今後企業は、介護しながら働ける制度や方法をセミナーなどを開き、介護をしながら働く人の居場所を作る必要があります。
話せる上司がいるならば、早めに相談しておくことが、今後の仕事と介護の両立の助けにつながります。


4. 介護離職の原因とは

平成24年度の厚生労働省委託調査によると、介護離職した人のうち半数以上が、「介護と仕事を両立することが難しい職場だった」ことを原因に挙げています。

2番目の理由としては、「自身の心身・健康状態が悪化した」ことが原因として続いています。

フルタイムで仕事をした後に、家で介護をすることで、不眠や疲れがたまり、看破してしまうのです。

9割が制度を利用できない

介護をしながら働いている人の約9割が、介護休業制度を利用していないといわれています。

そもそも、介護休業制度のない会社に勤めている人や、収入が減ってしまうことを懸念する意見もあります。しかし、 4割以上の人は、「仕事を代わりに行ってくれる人がいない」ために取得を諦めているのです。

介護休業制度を取得しにくい風潮や、労働力不足で余裕のない会社の雰囲気が、介護離職にもつながってるといえます。

まとめ

介護離職は、年間10万人と非常に残念な結果でした。これは、1日あたり約270人もの人が、今もどこかで離職を決意している計算になります。

仕事と介護の両立は、これからも大きな問題となりますが、介護休暇や介護休業制度をもっと使いやすくすることで、離職率は下がると考えられます。

せっかく働き盛りで重要な仕事を任されている世代が多いからこそ、離職しないように企業側も、介護を周知する体制を整えてくれるといいのですが。