高齢になると、唾液の分泌が減ることで、口の中が乾燥しやすくなり、口腔内環境が悪化しやすくなります。
今回は、高齢者の口腔ケアの必要性と、口腔ケアを行うメリットについてお伝えしていきたいと思います。
いつまでも自分の歯で食べ物を食べれるというのは、本当に幸せなことだと思います。そして、食べる喜びは、人にとって生き甲斐にも繋がりますので、ぜひ参考にしてもらえたらと思います。
1. 口腔ケアの必要性とは
口腔ケアを継続して行うことで、高齢になっても自力で食べ物を噛んで飲み込む動作をすることができます。そのため、口腔ケアは、全身的な栄養状態改善にもつながるといわれています。
また、高齢者の口腔ケアとは、歯磨きや口腔内の衛生環境を整えるだけでなく、摂食トレーニングや誤嚥性肺炎を防ぐための指導も含みます。
口腔ケアをすることで、噛んで飲み込む動作の保持にもつながります。そのため、経口栄養などに頼らず自分でご飯を食べることができる喜びや、生きがいをもつことができるのです。
2. 口腔ケアで期待できるメリットとは
唾液の分泌が活発になる
高齢者の多くは、唾液の分泌量が減ってしまい、口腔内が乾燥しやすくなります。歯ブラシで唾液腺を刺激したり、口腔内を清潔に保つことで、唾液の分泌が活発になります。
唾液は、口の中の汚れを洗い流してくれるうえに、潤いを与えて口腔内環境を良好に保ってくれます。
細菌感染や歯周病の予防ができる
口の中には無数の細菌やバイ菌がいます。ケアをせずに放置してしまうと、さらに増殖し、発熱や細菌感染の原因になってしまうこともあります。
他にも、歯垢が溜まったまま放置してしまうと、自力では取り除くことができず、虫歯や歯周病を引き起こしてしまいます。
認知症の予防
自分の歯で食べ物を噛む動作は、脳への刺激につながり、認知症の予防になるといわれています。
2003年から行われた愛知県の65歳以上の高齢者を対象にした調べでは、自分の歯がなくて入れ歯も使っていない人は、自分の歯が20本以上残っている人に比べて、認知症になるリスクが1.9倍も高くなるという結果がわかっています。
誤嚥性肺炎の予防
誤嚥性肺炎では、口腔内の細菌や食べ物などがうまく食道にいかずに気管を通って肺に行ってしまうことでおこる肺炎です。
口腔ケアをすることで、食べ物を噛む咀嚼能力が向上し、飲み込みもうまくできるようになります。さらに口腔内の細菌も減らすことができるので、誤嚥性肺炎の予防につながります。
全身的な健康維持
細菌は、歯周病だけでなく、心臓の心内膜炎などの心臓病の引き金にもなります。また、食べ物を口から食べるという動作は、食べることへの喜びや食べれる食べ物のバリエーション、生きがいにも繋がります。
口は、細菌の他にもウィルスの侵入口にもなります。乾燥していると、繁殖や感染リスクが上がる可能性もあります。
3. 口腔内の乾燥防止グッズ
口腔ケアをしていても、唾液の分泌が少ない、ネバネバするなど、口腔内の乾燥が気になる方も多くいらっしゃいます。口腔内の乾燥を改善することで、細菌の増殖や口臭の改善にもつながります。
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まとめ
最近になって、口腔ケアの必要性が見直されてきています。高齢になっても、自分の歯が残っていると、食べれるもののバリエーションが増える上に、より美味しく感じるといわれています。
口腔ケアは、毎日やらなければいけないのでとても大変ですが、たくさんのメリットにもつながります。