認知症予防や進行を遅らせるためには、薬物治療だけでなく、作業療法トレーニングも効果的と言われています。
認知症予防や進行を遅らせるための作業療法トレーニングは、難しいことをするのではなく、調理や園芸などの生活に密着した作業を取り入れています。
今回は、認知症の作業療法トレーニングについて詳しくお伝えしていきたいと思います。
1. 日常生活は脳の刺激で溢れている
普段何気なく過ごしている掃除、洗濯、調理や人との会話は、全て認知症予防につながる要素で満たされています。日常作業を行うことで、脳へ刺激が伝わり、活発に働く脳トレーニングになっています。
認知症予防や進行を遅らせるための作業療法やトレーニングは、普段の日常生活要素を取り入れたものが中心となっています。
2. 認知症予防・進行を遅らせる作業療法のメリット
認知症予防・進行を遅らせる作業療法のメリットは、沢山あります。日常生活の作業をうまく取り入れることで、体を動かすため、筋力の維持にもつながります。また、さまざまな取り組みをすることで、心の健康にもつながります。
自信がつく
園芸などの軽作業や、調理を行うことで、自分にできることが増えて、自信につながります。
難しいことをこなすのではなく、できる範囲のことを無理なく続けることが大切です。
筋力や体力の維持につながる
体を動かすきっかけにもなるため、心身ともにトレーニングにもつながります。運動リハビリが苦手な方でも、日常生活のトレーニングを続けることで、関節の動きの維持などにもつながります。
社会とのつながりができる
園芸やみんなで調理をする、後片付けをするなどを行うことで、コミュニケーションにもつながります。自分の役割もできるので、生きがいにもつながりやすいです。
治療意識ではなく、取り入れやすい
日常生活の作業を中心にすることで、治療やリハビリへの拒否がある方でも、取り入れやすいのもメリットとなります。
例えば主婦の方であれば、掃除や洗濯など、今まで得意としていたもの・作業を取り入れることで、本人も介入しやすくなります。
3. 認知症予防・進行を遅らせる作業療法の内容
作業療法は、自宅で行う訪問介護を使ったり、デイサービス・デイケア・グループホームなど施設で行われたりします。本人に合った場所を、ケアマネージャーに相談してみるのが良いでしょう。
園芸や、洗濯物のたたみ、掃除や、お茶の準備など、日常生活に寄り添った内容が多いです。他にも、グループホームでは、デザート作りなどの調理なども行います。
他にも、レクリエーションとして、カラオケやダンス、絵を描いたり、手紙を書いたりすることもあります。
今まで得意としていたこと、好きなことを中心に行うことが楽しく続けられるコツといえます。
まとめ
認知症の作業療法をすることで、脳への刺激が高まるだけでなく、生活への自信や生きがいにもつながります。
難しいことではなく、普段の生活の中には、認知症向けのトレーニングがたくさん隠れています。ぜひ参考にされてみてください。