自宅介護をするのであれば、玄関に手すりがほしい。お風呂場の段差を無くしたいなど、リフォームも必要になります。
要介護認定を受け、条件を満たせば、介護保険による住宅改修の補助金を受けることができます。
今回は、介護に必要な住宅改修の費用をいくら控除できるのか、どんな条件があるのかを解説していきます。
また、介護保険で受けられる住宅改修の内容についても、具体的にご紹介したいと思います。
ご家族が退院予定などで、自宅介護のご予定がありましたら、ぜひ参考になされてください。
目次
1. 住宅改修費用の助成をうける条件
住宅改修費用の助成を受けられる人は、要介護1~5もしくは要支援1~2の認定を受けており、自宅で療養されている方に限ります。
まだ介護保険の申請を受けていない方は、まず申請を受けましょう。
また、施設や入院中の人は基本的に受けることができません。しかし、退院や退所の日がしっかりわかっていて、その後自宅療養が確定であれば受けることもできます。
個人的には、少し遅くなってはしまいますが、本人が家に戻ってきて、何が必要なのかを明確にしてから行うことをおすすめします。
介護保険で受けられる住宅改修は金額も限られているので、しっかり検討して行いたいところです。
2. どんな住宅改修がおすすめか
介護のための住宅改修とは、具体的にどんな内容を依頼している人が多いのでしょうか。
介護は長期にわたり続きますので、ずっと活用できるもの・優先度の高い改修をするべきです。我が家も手すりをいくつか取り付けましたが、転倒防止にも役立ちますので、重宝しています。
具体的な住宅改修内容
・手すりの取り付け
⇒階段のある玄関やお風呂場は特に必要です
・段差の解消・スロープをつける
・引き戸への扉の切り替え
・和式便座から洋式便座への切り替え
・滑り防止や移動円滑にするための床材の変更など
3. 住宅改修助成金の上限
住宅改修助成金の上限は、要支援・要介護にかかわらず一律20万円までとなります。これは分割して受けることもできます。
もし、介護区分が3段階上昇した場合・または引っ越ししたときは再度20万円の助成を受けることができます。
4. 住宅改修費用の助成をうける手続きとは
ステップ1
住宅改修費用の助成をうけたい場合は、まずケアマネージャーに相談しましょう。
ステップ2
以下の書類を保険証に記載された保険者へ提出し、住宅改修費用の助成が受けられるかどうか確認してもらいましょう。また、最終段階で提出しなければいけないので、撮影日のはいった住宅改修前の写真も撮影しておきましょう。
・住宅改修支給申請書
・住宅改修が必要な理由書
・工事見積書
・住宅改修後の完成状態がわかるような写真や図
ステップ3
住宅改修費用の助成が受けられることが見越せたら、工事を依頼します。
ステップ4
完成したら、保険者に完成した状態と事前に提出した書類との確認をしてもらい、給付を受けられます。
提出する書類は、以下の通りです。
・住宅改修にかかった費用の領収書
・工事費の内訳書
・撮影日がわかる工事前・後の写真(住宅改修の完成を明確にするため)
・住宅の所有者が、利用者ではない場合は、住宅所有者の承諾書も必要です。
まとめ
在宅介護を行う場合、転びやすい場所や、移動に不便な場所がたくさん見つかります。そのため、住宅改修は、ほとんどの方に必要なステップだと思います。
本人の日常生活を観察し、必要な場所から優先度をつけて、改修をおこなうことをお勧めします。おそらく家族が思っている以上に、ご本人様は快適な生活を送れるようになるかと思います。