仕事と介護の両立を応援するブログ

これから介護世代が増える中、育児や仕事と両立していく子供世代も増加します。いまそのような状況になっている方・これから可能性のある方に向けて、介護とはどのようなことなのかをわかりやすくお伝えできればと思います。

薬の期限を調べる方法を薬剤師が伝授!

自宅で飲み残した薬がある場合、薬の期限がどのくらいなのか調べられたら、便利ですよね。
実は、 多くの場合では、薬の期限を調べることができます。

今回は、 薬の期限を調べる方法を薬剤師が解説していきたいと思います。

1. 一般的な医薬品の期限とは?

医師から処方される薬の一般的な期限は、 2〜3年くらいになります。一方で、 漢方薬などは、期限が長く、5年くらい持つものもあります。

しかし、処方される薬は、保管温度や湿度が決まっており、薬局や卸では、その規定内で保管をしています。自宅保管では、真夏や真冬など気温差がでてしまったり、湿度が上がることもあるので、 目安としては、1年以内に使い切ってもらうのが妥当です。

2. 期限の短い薬とは?

自宅保管では、1年以内に使い切ることが良いとお伝えしましたが、中には期限が短いお薬もあります。

栄養剤

エンシュアリキッドやラコールなどの、経管栄養剤は、もともと期限がとても短いお薬です。 缶の裏に使用期限が書かれていますので、参考にされてみてください。

湿気に弱い薬

湿度に弱い薬は、外装のアルミ袋から出してしまうと、湿度にさらされやすく期限内であっても使えなくなってしまいます。
できるだけ、 乾燥剤をいれてお菓子の缶などに保管することが大切です。

✳︎乾燥剤は、薬局に言うともらえることもあります。

光に不安定な薬

光に不安定な薬は、室内の蛍光灯の光でも成分の分解や変質が始まります。特に、 外装のアルミ袋からだしている場合や、一包化している場合には、分解する速度が速くなるため、処方日数以内に使い切ることが大切です。

光を避けた引き出しや、缶ケースなどに保管することで、遮光することができます。

3. 薬の期限を調べる方法

薬のロット(製造番号)から調べる

飲み薬の多くは、 シートの端に薬のロット(製造番号)が書いてある場合が多いです。
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この薬の場合は、シートの端に【7735】と製造番号があります。この製造番号を薬剤師に伝えると、少し時間はかかりますが、 薬剤師から製薬メーカーに問い合わせて期限を知ることができます。(一般の方には教えてもらえない可能性が高いので、薬局に聞きましょう)

外用剤は、薬に書いてあることが多い

飲み薬ではない塗り薬・注射・貼り薬などは、 薬そのものに期限が記載されていることがほとんどです。

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たとえば、この塗り薬には、片側に期限が載っていて、裏側に薬のロット(製造番号)が記載されています。

他にも湿布や注射、点眼などの多くは、薬本体に期限と薬のロット(製造番号)が載っていますので、参考にされてみてください。

シートのデザインから調べてもらう

薬によっては、シートの上部がない場合もありますよね。 医薬品は、定期的に薬のデザインやシートデザインが変わることがあります。

半端な形のシートについては、薬剤師に確認してもらうことで、 シートのデザインから大まかな期限がわかることもあります。(可能性は低いです)

飲み残しの薬が多い方は、飲み残して余った薬の対処法とは? の記事で、整理の参考にしてみてください。

4. 基本的には、処方日数以内が使用期限

医薬品は、食べ物のように異臭を放って腐ったり、目に見えてわかるような変化は、少ないですが、使用期限があることがわかりました。

使用期限があるからといっても、 基本的には、処方日数以内に使い切ることを前提として調剤されています。

一方で、震災やなにかあったときのために、ストックされる方も少なくありません。そのような場合には、 定期的に薬を新しくして、保管は、乾燥剤を入れた缶ケースなどにすることをお勧めします。

まとめ

家に余っている薬については、まだ使えるのかどうか期限が気になるところですよね。今回の記事で、少しでも薬について理解が深まると嬉しいです。

ただし、処方箋の期限が4日と決まっているように、処方薬は、その処方箋の日数が基本的な使用期限となります。

飲み残しがあるようなら、早めにもらった薬局にお持ち込みいただき、再利用できるかどうか判断を仰ぎましょう。