遠距離介護は、見守りができないため、介護サービスの利用頻度が高くなり、介護費用がかさみます。さらに、帰省距離や頻度により、交通費も大きな負担になりがちです。
今回は、遠距離介護にかかる費用の内訳と、節約方法をご紹介したいと思います。
また、どうしても介護費用が出せなくて困った時のために、リバースモーゲージなど利用できるシステムもありますのでご紹介したいと思います。
目次
1. 遠距離介護にかかる費用とは
親が介護状態になり、遠距離介護にかかる費用は大きく分けて4つになります。
介護サービス利用料
デイサービスや訪問介護、配食に必要な費用になります。介護保険が利用できるので、負担割合が低い方ほど、低くなります。
遠距離介護では、介護サービスの利用は必要不可欠といえます。
医療費
診察費・治療費や薬代が主な医療費になります。
薬の管理も、本人では難しそうであれば、薬局で「朝食後」など、服用時点ごとにパックをしてもらうこともできます。(一包化といいます)
介護日用品
1番代表的なのは、おむつの費用です。おむつは、地域によって補助金が出ますので、住んでいる役所に相談しましょう。
寝たきりではなく自分でトイレをなるべくされたいのであれば、ポータブルトイレの利用もおすすめです。
遠距離に必要な特別介護費用
遠距離に特別にかかる介護費用で、最もかさむものは、交通費になります。
また、こまめに連絡を取ったり、見守りをするために必要なのが、通信費になります。
2. 交通費を安くさせるには
交通費を安くさせるには、飛行機や電車の割引サービスをつかうことがおすすめです。
飛行機
ANA・JAL・ソラシドエアー・スカイマークには、介護割引があり、約3割引きで乗ることができます。
利用には、手続きが必要なので、早めに申請しましょう。
電車
電車には、介護帰省のための割引はありませんが、えきねっとやジパング倶楽部などで予約することで割引チケットを買うことができます。
詳しくは、こちらの記事を見てください。
高速バス
疲れは溜まりますが、やはりとても安いのが高速バスです。
回数券を購入することにより、定価よりもさらに割引で利用することができます。
3. 遠距離介護の資金が苦しい時
リバースモーゲージの利用
リバースモーゲージとは、住んでいる家(基本は一戸建て)を担保にして、生活費をまかなうというものです。
例えば、査定を受けて3000万の価値がある家・土地だとすれば、2000万円分生きてるうちに融資を受けます。その融資額を、介護サービスなどの資金にあてます。
亡くなってから、家を3000万円で売却し、残りの1000万円は、子に相続されるという流れです。
リバースモーゲージには落とし穴もあります。例えば融資を受ける期間以上に、長生きされた場合です。融資金は上限を超えるためストップするにもかかわらず、住むための費用を払わなければいけません。
長い目で見て、施設の入居や呼び寄せ介護の予定がある場合は、使いやすいシステムともいえます。
介護保険料の減免措置を申請する
収入や預貯金などの条件がありますが、介護保険料は、最大で70%も減免されることがあります。地域の市区町村で条件や申請も異なりますので、まずは窓口で相談してみましょう。
高額介護サービス費払い戻しを受ける
介護サービスを利用したことにより、世帯所得に応じた自己負担額が上限を超えた場合に、払い戻しを受けることができます。
例えば、生活保護の人は、介護サービス上限額が、1ヶ月あたり15000円となります。利用額が20000円となった場合、5000円の払い戻しを受けることができます。
しかし、住宅改修や介護アイテムの購入、施設の居住費や食費などは含まれないので注意してください。
4. おすすめ見守りサービス
見守りカメラ
遠くに居ても、徘徊防止や生活の様子などを確認することのできるカメラです。
カメラから呼びかけなどもできる機能があるので、声を聞くことの安心感を与えてあげることもできます。
スマートリモコン
エアコンやテレビ、照明など赤外線を利用して、離れていてもオンオフなどができる便利なリモコンです。
夏の暑い日にエアコンを付けたり、日内リズムを整えるのに電気をつけたりと、さまざまな場面で活躍します。
スマートリモコンを購入し、自分のスマホと電化製品を設定することで利用することができます。デメリットとしては、インターネット回線が必要なため、通信費がかかることです。