リースバックでは、そのまま自宅に住み続けながら、売却したお金をもらうことができる資産活用法です。
リースバックをすることにより、自宅の査定された金額を一括で受け取ることができるため、老人ホームの入居一時金や住宅ローンの支払いに充てることもできます。
今回は、高齢者の新しい資産活用法と言われているリースバックについて、例を挙げてわかりやすく説明したいと思います。
また、リースバックには、メリット・デメリットもあります。よく理解されてから検討してみてください。
目次
1. リースバックとは
リースバックとは、自宅を売却しても、家賃を払い続ければ住み続けることのできるサービスです。
例えば、自宅をリースバックで査定して、1000万円で売却したとします。リースバックでは、売却額は、分割ではなく一括で支払われます。
リースバック会社は、家賃を決める時に、10年間で投資を回収できるように設定します。
そのため、1000万円の査定であれば、家賃として約6万円から10万円となります。
家賃を月々払えば、そのまま自宅に住み続けることができるという仕組みです。
2. こんな人にオススメ
まとまったお金が必要な人
急な入院や施設への入居一時金など、まとまったお金が必要になった場合は、リースバックが使いやすいです。
支払いが一括な上に、通常の売却よりも早く、数週間〜1ヶ月で支払いもされます。
資産を整理したい人
子供たちの相続でもめないように、自宅を売却してしまうので、面倒な資産を整理することもできます。
ローンの整理をしたい人
住宅ローンが残っている場合は、リースバックの査定金額によりますが、利用することができます。
例えば、2500万円の住宅ローンが残っていて、リースバックでの査定が1500万円となったとします。
この場合は、リースバックの金額よりも住宅ローンが高いために、リースバックを利用することができません。
3. リースバックの利用条件
年齢制限
会社によって異なりますが、50歳以上を対象としている場合が多いです。
地域と物件価値
リースバック会社によって、対象とする地域が異なる場合があります。また、査定額が○○万円以上など下限が決められている場合もあります。
継続的な収入が必要
家賃を超える月収入まではなくても大丈夫ですが、家賃を払うために、年金でもいいので月々一定の収入があることが条件です。
住宅ローンがたくさんある場合
リースバックで査定された金額が、残っている住宅ローンよりも安い場合は、リースバックを受けることができません。
3. リースバックのメリット
まとまったお金が早く手に入る
リースバックでは、2週間から1ヶ月以内に、一括で全てのお金を受け取ることができます。
住宅ローンがあっても大丈夫
リースバックによる査定金額よりも、住宅ローンが低ければ、リースバックを利用することができます。
自宅に住み続けられる
リースバックで売却しても、家賃を払えば、自宅に住むことができます。
マンションにも対応
リバースモーゲージと異なり、マンション対応してくれることも多いです。
また、売却後は、固定資産税やマンションの管理費・修繕積立金は、家賃に含まれるので安心です。
賃貸契約期間内でも退去できる
リースバックでは、数年の賃貸契約を締結します。
しかし、急に施設に入居がきまったりした場合なども、数ヶ月前に申請すれば、多くの場合で途中退去することができます。
締結前に、契約内容をしっかりと確認しましょう。
4. リースバックのデメリット
希望金額に満たないことがある
リースバックの不動産価値は、相場の約8割が上限となっているため、想定よりも安く売却されてしまう可能性が高いです。
安い査定では、市場相場の5割になってしまうこともあります。
家賃が必要になる
売却後は、住み続けるために家賃を払う必要があります。
リースバック会社では、約10年で元がとれるように家賃設定をします。そのため、あと数年住むなど期間が決まっていないと利用しにくいです。
退去の可能性がある
リースバックする際に、賃貸期間が決められます。その期間を満了してしまうと、契約内容によっては、退去させられてしまいます。
契約の際によく確認しましょう。
まとめ
リースバックは、一時金を一括で受け取れるため、急ぎの資金調達にはとても便利です。
一方で、まだまだ長く住み続けたい場合には不向きともいえます。
また、リースバックを取り扱う会社によって、査定額や家賃も変わるため、見極めをしてから行うことが大切です。