移動に車椅子やストレッチャー、介護が必要な方には、運転手さんが介助をしてくれる介護タクシーが便利です。
しかし、介護タクシーは、料金形態がわかりにくく、高いというイメージがついてしまっています。
今回は、介護タクシーの料金詳細や相場についてわかりやすく説明したいと思います。
特に、ご両親や家族の在宅介護・遠距離介護をされている方は、介護タクシーを利用することで、安心安全に目的地まで行くことができます。利用前に、ぜひ参考にされてみてください。
- 1. 介護タクシーとは?
- 2. 通院には、介護保険が使える
- 3. 介護保険適応の場合の利用方法
- 4. 介護タクシーの料金設定とは
- 5. 介護タクシーにかかる乗車料の内訳とは?
- 6. 在宅介護の場合は、賢く介護タクシーの利用を
- まとめ
1. 介護タクシーとは?
介護タクシーとは、車椅子やストレッチャーなどで、乗り降りが難しい方も利用できるタクシーになります。介護タクシーの運転手さんは、介護福祉士などの資格を持っており、利用者の乗り降りや身支度の介助を行ってくれます。
2. 通院には、介護保険が使える
要介護1から5の認定を受けている方で、自宅・有料老人ホーム・ケアハウスやサービス付き高齢者向け住宅に住んでいる場合に限り、通院などの介護タクシーの利用時に、介護保険を使うことができます。
具体的には、通院やリハビリ、老眼鏡や補聴器など本人しかつくれないものの購入など、日常生活上または社会生活上必要な行為に伴う外出だけが介護保険適応となります。
3. 介護保険適応の場合の利用方法
介護タクシーには、流れはない
通院など介護保険利用時の介護タクシー利用方法を説明していきたいと思います。介護タクシーは、普通のタクシーと異なり、流しのタクシーはいません。必要時には、ケアマネージャーに相談して電話をしてもらい、あらかじめ予約する必要があります。
介護保険適応には、ケアプランが必須
介護保険利用の場合には、あらかじめケアマネージャーによるケアプランが必要となります。ケアプランには、乗車までの介助内容や、目的地など詳しく記載してもらいます。
ケアプラン作成後、予約をしてもらう
ケアプランを作成してもらったら、ケアマネージャーに介護タクシー会社と契約を結んでもらい、やっと利用することができます。
https://kaigo.link/entry/kaigotaxi-hokentekiou/guide/
4. 介護タクシーの料金設定とは
介護タクシーの料金はぼったくりではない
介護タクシーの料金は、高かったり、会社によって違うので、不透明だと思われがちです。しかし、介護タクシーの料金は、国土交通省により指定した運賃の範囲内となっており、きちんと届出をして許可を得ている運賃の会社のみが営業許可をされています。
介護タクシーの料金設定は2種類ある
介護タクシーの料金設定には、一般タクシーと同様に、走った分だけの距離で料金を計算する場合と、利用した時間に基づいて料金を計算する場合があります。
距離で計算する場合の料金とは
介護タクシーの料金は、会社によってまちまちですが、距離で計算する場合には、普通のタクシーと同じメーター水準を使っていることが多くなっています。
時間で計算する場合の料金とは
介護タクシーの料金は、距離の場合も会社によってまちまちです。時間で計算する場合には、 30分単位で料金が設定されていることが多くなっています。 30分あたりの料金は、約500円~1,000円が平均的な金額です。
5. 介護タクシーにかかる乗車料の内訳とは?
運賃以外にかかる費用とは?
介護タクシーには、距離や時間によってかかる運賃のほかに、「乗降介助などを受けることで発生する介護サービス費用」「車椅子など介護機器のレンタル費用」が合算されます。
他にも、タクシー会社によっては、予約料・迎車料・時間による割増・待ち料などがかかる場合もあります。
介助費用とは?
介護タクシーの運転手は、介護福祉士などの資格を持っており、他のタクシーの運転手と違って利用者に触れて介助することができます。
介助費用とは、外出準備の介助や、車椅子やストレッチャーなどの特殊な介助をした場合にかかる費用になります。ケアチャージとも呼ばれていて、タクシー会社によって金額も異なります。具体的な相場をご紹介すると、
・乗り降りなどの介助料は、無料〜1000円程度
・室内介助は、約500円〜1000円
・階段介助は、1階ごとに約500円〜2000円
などです。
介護保険利用時には、こちらの費用は、介護保険適応となります。ケアマネージャーのケアプランが必要となるので、必ず作成してもらいましょう。
介護機器のレンタル費用とは?
車椅子やストレッチャーなどの介護機器を利用した場合にかかる費用です。他にも、酸素吸入セットなど特殊なものもレンタルすることができます。
相場としては、車椅子は、無料〜500円程度、ストレッチャーは、2,000円〜4,000円、酸素吸入セットは、3,000円~となっています。
タクシー会社によって、レンタルしている介護機器が異なるので、よく確認してから利用する必要があります。
6. 在宅介護の場合は、賢く介護タクシーの利用を
在宅介護している場合には、介護タクシーを使うことで、安心安全に目的地まで移動することができます。
通院やいざと言う時のためにも、ケアマネージャーに協力してもらって、地域で利用できるおすすめの介護タクシーを探しておくことが大切です。
在宅介護を長期にわたって続ける場合には、ぜひ介護タクシーの利用も検討してみてください。
まとめ
介護タクシーは、様々な利用料が加算されるため、高いと思われがちです。しかし、その設備やサービスを行うためには、必要不可欠なものであり、安心安全に目的地まで移動することもできます。
地域で利用できる介護タクシー業者の料金やサービス内容については、早めにケアマネージャーに聞いておくことで、利用もスムーズにできます。
ご両親や家族を少しでも長く在宅介護をされる良いのある方は、通院など介護保険を利用できるところから、介護タクシーを利用されてみてはいかがでしょうか。