仕事と介護の両立を応援するブログ

これから介護世代が増える中、育児や仕事と両立していく子供世代も増加します。いまそのような状況になっている方・これから可能性のある方に向けて、介護とはどのようなことなのかをわかりやすくお伝えできればと思います。

視覚障害をもつ方のためのお札の識別と財布の管理方法とは

日本のお札は、視覚障害のある方でも、マークや長さなどで、値段が識別できるように工夫されています。
一方で、レジや支払いの時には、お札の長さやマークをいちいち確認していることができないときもあります。

今回は、視覚障害のある方のためのお札の識別方法やお財布管理に便利なグッズをご紹介したいと思います。
また、携帯を使いこなせる方ならば、モバイルSuicaがとても便利です。モバイルSuicaのメリット・デメリットについてもお伝えしたいと思います。

視覚障害をお持ちの方、視覚障害の方のご家族のお財布の管理のストレスが、少しでも軽くなればと思います。

1. 弱視全盲とは

生まれながらもしくは、幼児期の成長や後天的な病気などが原因で、まったく見えない・見えにくくなっている場合を弱視全盲状態と言います。眼鏡をかけるなどの矯正をしても、視神経が原因となっているため、見えやすさの改善はありません。

弱視については、見え方が人それぞれ異なります。

・ゆがんで見える

・近視・遠視などで、ぼやけたり霞んで見える

・一定の色が見えにくい

・狭い範囲しか見えない

・遠近感をとるのが難しい

他にもたくさんの種類の見え方問題が、人それぞれあります。

2. お札を識別する方法

視覚障害のある方にとって、お札を識別するのはとても難しい問題です。私の母も障害者1級の視覚障害がありますが、コインのがわかりやすいので、コインを中心に持ち歩いています。

日本人はやさしいので、1000円のところを騙して10000円でお会計させるなんてことは、ほとんどないと思いますが、ないとも言い切れません。お会計の時は、急がないといけないという気持ちもでてくるので、トラブルに巻き込まれないように事前準備をしておきたいところです。

お財布の中で最も識別の難しいお札の識別方法について記載します。

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普段見えている方は気づいていないかもしれませんが、お札の種類によって、端っこにマークがついています。

千円札は横棒、五千円札は丸マーク、一万円札はL字マークになっています。点字などではないものの、視覚障害の方でもわかるように識別マークはつけられているのです。

家でゆっくり管理できるときは、こちらが利用できます。


3. お札の入れ方・お財布管理

お札の折り方を変える

家に視覚障害ではない方がいらっしゃる場合には、お札の折り方を変えるのがわかりやすいかもしれません。

1万円は、そのまま入れておき、5000円は、半分折り、1000円は4つ折りなど、金額が高いものほど大きくしておくとわかりやすいです。

使い慣れたお財布をそのまま使い続けたい方には、こちらの方法がおすすめです。

お財布にいれる場所を変える


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お札を入れるポケットの多い財布を選べば、お札の識別もできます。点字シールやマークをそれぞれのポケットに貼り付けることで、よりわかりやすくなります。

お札の長さで識別する

日本点字図書館から発売されているお札の長さで識別ができる道具です。価格も340円なので、とても安くなっています。
自宅で識別するときなどには、とても便利です。

アプリで識別する

国立印刷局からでている言う吉くんというiPhone用のアプリをダウンロードすることで、お札の識別ができます。

アプリを立ち上げて、お札にカメラを向けるだけで、音声によって金額を教えてくれます。

日本点字図書館から発売されているポータブル紙幣読み取り機は、8万円以上するので、このアプリはとても便利です。

他にもSeeing AIというアプリも同じように使うことができます。

4. モバイルSuicaが超便利

今は、PayPayやナナコなど電子マネーがとても普及しています。しかし、視覚障害の方で携帯を使いこなせる方ならば、モバイルSuicaがずば抜けて便利です。

モバイルSuicaは、携帯にSuicaのアプリを登録して、クレジットカードの情報を入力しておくだけで使うことができます。

小銭の管理はこちらを参考にされてください。
✳︎ ︎視覚障害を持つ方のための小銭の識別と管理方法とは


モバイルSuicaのメリット

オートチャージ機能がある

Suicaの残高が一定額以下になった場合には、クレジットカードからオートチャージをしてくれます。そのため、改札機でチャージをするという手間が省けます。

・買い物に便利

電子マネーを導入しているお店なら、基本的にSuicaが使えます。そして、スーパーやコンビニ、ファーストフードやレストランなどあらゆるところで利用することができます。
お金の支払いで神経を使う必要がなくなります。

・利用履歴も調べられる

オートチャージにしておくと、いくら使っているのか不安という場合には、アプリで利用履歴を調べることができます。音声機能はないので、他の方に見てもらう必要があります。

・生体認証できる

スマホを落としたら…クレジットカードの登録はしたくないという不安もあると思います。

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アプリを開く時に、タッチIDを認識させておけば、指紋認証になるので安心です。

モバイルSuicaのデメリット

・携帯の充電が命

携帯の充電が切れると、電源が切れているのでそのときはモバイルSuicaもひらけなくなります。念のため携帯用充電器があると安心です。

・エラーになることがある

たまにタッチで支払いをしようとすると、エラーになることもあります。何回かやり直すとほとんどの場合、正常に戻ります。エラーの時には、基本的に、支払いは発生していませんので、安心してください。

まとめ

視覚障害の方のための便利グッズが少しずつ多くなってきており、昔よりも過ごしやすい環境になってきています。特に、キャッシュレスが出来る方ならば、財布管理のストレスから劇的に解放されると思います。

一方で、使い慣れた財布がいいという方や、現金主義の方も多いのも事実です。今回紹介したアイテムや管理方法が少しでもお役に立てたら嬉しいです。