仕事と介護の両立を応援するブログ

これから介護世代が増える中、育児や仕事と両立していく子供世代も増加します。いまそのような状況になっている方・これから可能性のある方に向けて、介護とはどのようなことなのかをわかりやすくお伝えできればと思います。

認知症の水分補給方法を知って、脱水を防ごう

認知症を患う方は、温度の変化に鈍くなってしまっていることが多く、水分摂取がとても難しいのが現状です。真夏でも、冬の服を着てしまったり、冷房を暖房でつけてしまうこともしばしばあります。
本人が、暑い・のどが渇いたという感覚が鈍いため、水分を摂る必要性が理解しにくいのです。

今回は、高齢者は1日どのくらいの水分が必要なのかを具体的に知っていただき、認知症の方には、どうやって水分を摂ってもらえばいいのかを説明していきたいと思います。認知症の方は、一筋縄にはいかないので、とても難しい課題ですが、少しでも参考になればと思います。

1. 高齢者に必要な1日の水分量

1日当たり高齢者は、1~1.5リットルの水分摂取が必要となります。
水分の摂り方は、水を飲むだけではなく、スープやゼリー、野菜やフルーツからも摂ることができます。

身体の水分量が少なくなり、脱水になってしまうと、血液の濃度が高くなってしまいます。そのため、心筋梗塞脳梗塞、まれに血管性の認知症の症状がでることもあります。

まずは、本人の理解度がある場合は、1日に必要な水分量と、必要な理由を理解してもらうことが大切です。

2. 認知症の方の水分補給の難しさ

認知症の方は、脳に病状があり、外の温度を察知しにくくなります。つまり、暑さを感じとりにくくなっているのです。
そのため、真夏に冷房を付けたがらなかったり、真冬の服を着るなどの行動をとる方もいます。
このような方は、のどの渇きを感じることも鈍くなっているため、水分補給を嫌がってしまうのです。


3. まずは、認知症の方の話を聞くことが大切

認知症の方にも、水分を摂らない理由があることを理解してあげることが大切です。

暑い・のどの渇きなどの症状がないからなのか、トイレが近くなるなどのトイレ問題なのか、まずは話を聞いてみてください。

他にも、認知症の方は、自分が気になっていることがあると、それが解決するまでは、次の作業ができません。何かをしようとしているときは、まずはその行動を待ってあげてから、声掛けするようにしたほうが、スムーズです。

4. どうしても水分補給を拒否してしまうとき

どうしても水分補給をしてくれないときは、やはり病院で点滴を受けることになります。
日頃から、かかりつけ医を決めて、血圧を測るだけでもいいので、フラっと来院する癖をつけておくと拒否もしにくくなります。

また、水分補給は、前述したとおり、食事からもできます。
食事をしっかりとってくれる場合の認知症の方であれば、ゼリーやスープ・フルーツなどから水分を補ってあげるといいでしょう。

夏場や入浴前などは、特に脱水のリスクがあるので、経口補水液OS-1がおすすめです。嚥下困難な場合には、ゼリータイプもあります。


大塚製薬工場 経口補水液 オーエスワン 280mlx24本

また、ペットボトルが飲みにくいと感じている方や、味のついているものがいいという方には、アイソトニックゼリーもおすすめです。99%は水分でできており、クラッシュタイプのゼリーなので、嚥下困難な方でも安心です。
味が濃いとたくさんは飲めませんが、アイソトニックゼリーは、ほんのり薄味なので、飲みやすいです。また、ゼリータイプなので、冷蔵庫で冷やすと、デザート感覚で飲むこともできます。


ニュートリー アイソトニックゼリー 100ml 30本入/箱 水分補給用ゼリー 嚥下補助食品

ボトルは高齢者向きなので、開けやすく、飲みやすいのも特徴です。

まとめ

認知症の方は、温度感覚や、のどの渇きの感覚が鈍くなり、水分補給はとても難しいです。しかし、放置してしまうと、脱水になってしまいとても危険です。

人によっては、炭酸水や香りの強いジャスミンティーだったら摂取してくれるなど、個人差も大きいです。飲んでくれる嗜好品を探したり、かかりつけ医にこまめに通い、点滴へのハードルを下げておくことも大切です。

しかし重度の認知症になってしまうと、こちらがどんなに頑張っても、本人に拒絶されてしまうこともあります。そのときは、脱水で様子がおかしくなってしまってから、点滴にうつるしかありません。夏場は特に、できるだけ施設など様子の変化にすぐにわかる状況での生活が必要になります。