在宅介護は、ひとときも目を離すことのできない介護者をかかえる家族や、夜間にもケアが必要な人など、様々なケースが存在します。
さらに、在宅介護をしている人の約7割が、在宅介護に限界を感じているといわれています。
こちらの記事を読まれているということは、きっと身内の介護に疲れ、どうすればいいのか困っているのだと思います。家族への想いが強く、人一倍頑張られているからです。
では、在宅介護は、どの時点で限界を迎えたと判断できるのでしょうか。さらに、在宅介護で限界を感じたときは、どんな対処法があるのでしょうか。
今回の記事を読んで、自身の在宅介護生活を見つめ直してもらえるきっかけになればと思います。
目次
1. 在宅介護の限界とは
在宅介護は、介護者にさまざまな負担がかかります。また、休む時間もなく、24時間介護せざるおえない状態が続きます。
在宅介護は、色々な要因が重なり合うため、人それぞれ限界があるのです。
精神的な限界
愛する家族が、日に日に弱っていってしまう、できていたことが出来なくなってしまうのを、目の当たりにするのはつらいものです。
他にも、頼れる家族が少ない、認知症で目が離せない、要介護者のわがままがつらいなどさまざまです。
肉体的な限界
移動やお風呂、トイレの介助など、介護者は常に足腰を使って、支えたり補助しています。
毎日介助を続けることで、介護者の体に負担が増えてしまうこともあります。
睡眠不足の限界
認知症の方が、昼夜逆転してしまって、夜中に元気になってしまう。
夜間にオムツの交換、痰の吸引など、まともに眠れていないという介護者もいます。
介護に限界を感じている人の6割は、睡眠不足で、一晩に数回起きていることも分かっています。
2. 在宅介護対処法
在宅介護を他人と共有・相談する
在宅介護に限界を感じたら、まずは身内、ケアマネージャーや通っている施設サービスのヘルパー、かかりつけの医師など、他の人に相談をしましょう。
気付かぬうちに、介護度が上がっていたり、ケアプランを見直すきっかけになることもあります。
また、認知症や特別な介護が必要な方は、プロに相談することで、介護のポイントを聞くこともできます。1人では無理せずに、情報共有しましょう。
介護保険サービスの見直し
デイサービス、訪問介護を駆使しても、家族の負担が増えていて、在宅介護の限界を感じてしまうことも多くあります。
訪問介護も時間的に制限されていて、介護の助けになるのは、ほんのわずかな時間です。
在宅介護に限界を感じたら、ショートステイでしばらく介護から離れるなど気分転換も必要です。
金銭的負担の限界
介護には、必要な用具を揃える、とろみ食など特殊な食事の用意など、金銭的にも負担が増えます。
オムツは、各市町村が補助金がそれぞれに給付金を出してくれます。まだ申請されていない方は、早めに行ってください。
それでもまだ生活に困窮してしまう場合は、地域の社会福祉協議会に相談してみましょう。生活福祉資金が補助されることもあります。
まとめ
在宅介護の限界を感じる場面は、何度も訪れるかもしれません。介護は、先が長く、孤独や疲労を感じてしまいやすいからです。
介護の限界を感じたときは、1人では悩まず、まずは周りに相談しましょう。介護をしている方は、自分で思っている以上に頑張っています。
できるかぎりの制度やサービスを利用し、まずは自分を休めてあげることが大切です。