有料老人ホームと異なり、共同生活をしながら生活するグループホームは、入居前にチェックしておくべき項目がたくさんあります。
大切な方が、長く入居する住居だからこそ、本人に合ったプログラムや生活スタイルがあるのかは、本人の性格をよく知っている家族でしかできないことです。
今回は、ストレスが少ない生活を送っていただくためにも、特に見学や書類の段階で、チェックすべき項目をご紹介していきます。
是非本人が過ごしていくことを想定し、書類や見学の際は、施設の方針や共同生活するスタッフ・利用者さんについてもよく観察し、良いグループホームを選ぶための参考にされてみてください。
目次
1.認知症用グループホームとは
グループホームは、高齢者の中で認知症と診断された方のための介護施設になります。
有料老人ホームと異なり、少人数ごとにユニットというグループを作り、家事・掃除・買い出しなど様々なことを協力して行いながら、生活します。
グループホームは、長期入居をする施設のため、まずは本人がすごしやすい環境でなければいけません。
機能訓練や介護サービスを日々こなしながら、他の利用者やスタッフとできる限りのコミュニケーションをとり、脳に刺激を与えてあげることで、認知症の進行を遅らせていく狙いもあります。
2.グループホームチェック項目
1. アクティビティの充実度
グループホームの介護サービスの一環として、機能訓練とよばれるアクティビティがあります。
機能訓練は、施設のオリジナリティがたくさんあり、歌や体操からレクリエーションまで様々です。
入居を検討している施設では、どんなアクティビティを取り入れた訓練があるのか調べると施設独自の個性がみえてきます。
2. 医療体制について
グループホームには、看護師の配置は、義務付けられていません。しかし、最近のグループホームには、看護師が配置されていたり、拓殖医との協力が密になされていたりもします。
希望する施設の医療体制や、看取り可能かの有無なども、長く利用する上では確認すべき内容です。
3. 地域との密着度の確認
グループホームによっては、地域のイベントやお祭りなどに参加したり、公園や地域の清掃などで、社会と触れることのできる施設もあります。
社会に触れることで、利用者のマンネリ化した施設生活へ刺激を与えることができ、心のケアにもとても良い体験になります。
地域との関わり合いについては、施設によって大きく方針が異なるため、確認してみると良いでしょう。
4. 施設内の雰囲気を確認
施設選びの最も重要なことは、見学です。
グループホームによっては、ショートステイや宿泊体験ができるところもあるので、本人やご家族が不安であれば相談してみましょう。
雰囲気でのチェック項目は、ユニットごとの利用者さんたちが生き生きと過ごせているかどうか、施設の職員さんが打ち解けられているかどうかです。
認知症の方々は、コミュニケーションがうまく取れない方も多く、日常生活でも生活しにくく感じていることがたくさんあります。
近くにいる職員に、介助をうけたり、本人がわからないことを気軽に聞いたりできる雰囲気であれば、しっかりした絆ができているということになります。
5. 利用者の自由度への配慮
グループホームでは、老人ホームとは異なり、洗濯や家事など日常生活に必要なことをリハビリとして行います。それ以外にも、一人一人プライベート空間である個室もあります。
つまり、共同生活や機能訓練をしながら、本人が本人らしく生活できる場なのです。
見学にいったときには、どれだけ利用者には、自由度があるのか(好きな時にお茶を自由に飲めるのか、趣味などの時間はあるのか、おやつなどは自己管理なのかなど)も、確認しましょう。
長い入居期間を見据えて、介護者の管理の元で過ごすのではなく、利用者本意ではどのくらい行動しても良いのかは、とても重要なチェックポイントです。
まとめ
大切な家族のご入居を検討であれば、施設選びは最も重要な準備になります。ご本人の性格や、好きなことを知っているご家族だからこそ、本人に合う雰囲気で暮らしやすい施設を是非探してみてください。