家族や身内が認知症になったとき、介護する側が仕事で不在にしている間や、遠距離で常に介護できない場合、火の元や徘徊など心配事が多くなります。
また、ご本人が施設への抵抗がある場合には、入居や短期入居も、難しくなってしまいます。
今回は、認知症向けの施設であるグループホームのメリット・デメリットをわかりやすく説明していきます。
グループホームは、認知症の方向けの少人数制の施設となります。また、利用者が協力しながら、家事を日々行っていくので、本人の自立心も確保することができます。ご興味のある方は、是非参考にされてみてください。
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1. グループホームとは
グループホームとは、認知症と診断された方が利用できる介護施設になります。
グループホームでは、5人から9人のユニットとよばれるグループで生活をします。それぞれのユニットごとに、掃除や洗濯などの日常生活の役割を、介護者に介助を受けながら行うので、できるだけ自立した生活を送れるように過ごすことができます。
1つのグループホームでは、最大でも3つまでのユニットしかもつことができません。
新しい環境や人の変化に対応しずらい認知症の方でも、家ですごしていた日常生活と同じような環境で過ごすことで、認知症の進行抑制にもつながると考えられております。
2. グループホームの入居条件
グループホームの入居条件は、以下の条件を満たしている方となります。
1. 65歳以上で、要支援2もしくは、要介護1から5のいずれかの認定を受けた方
2. 医師から認知症の診断を受けた方
3. 地域に密着したサービスのため、施設と同じ市町村に住民票のある方
他にも、ユニットで生活をするため、集団生活に抵抗のないことも原則となります。
3. グループホームのメリット
認知症の方に適切な介護を受けられる
グループホームは認知症に特化した施設のため、認知症の方専門の介護スタッフによる介助をうけることができます。
日常生活に近い生活をおくれる
有料老人ホームや特養と異なり、家事などは自分たちで協力して行うこととなります。1ユニット(5人から9人)の単位で、介護スタッフに介助されながら、家事をして過ごします。
1日をベッドの上や、部屋のみで過ごすわけではなく、自宅にいる生活と同じことをすることで、認知症の進行を遅らせることができると考えられています。
少人数制のため、安心感がある
グループホーム自体が、5人から9人を1ユニットとして集団生活を行います。また、最大でも3ユニットまでしか施設には入居できないため、他の施設よりも少人数となることが多いです。
1ユニットごとに協力しながら、掃除や洗濯のような家事を行うので、毎日同じ人と自立した生活を目指すことができます。
個室が多く、プライベートにも配慮
基本的に、個室もしくは準個室の部屋が用意されるため、自分のプライベート空間もあります。1部屋あたり収納設備を除外しても約4.5帖以上の空間を確保されています。
4. グループホームのデメリット
看護師の配置義務がない
看護師の配置義務がないため、施設によっては看護師がいない場合もあります。
医療ケアに不安のある方は、看護師が常駐しているかどうかも確かめる必要があります。
定員が少なく、待機も多い
グループホームは、もともと5人から9人を1ユニットとして、最大3ユニットまでしか入居することができません。そのため、人気が高く、地域によっては待機期間が長くなってしまうこともあります。
要介護度や医療ケアが必要になると退居することも
看護師が常駐していないことが多く、グループホームでは自立した生活の支援を目的としているため、要介護度が上がり寝たきりなどになると退居することもあります。同様に、医療ケアが常に必要となる場合も、入居を続けることが難しくなります。
5. グループホームに入居手続きは?
グループホームは、ケアマネージャーのケアプランがあれば、ショートステイや体験入居もすることができます。まずは、地域のグループホームにはどんな施設があるのか調べてみましょう。
入居手続きは、グループホームで直接行われます。まずは、施設と同じ市町村の住民票と、認知症であるという専門医の診断書が必須になりますので準備しましょう。
また、健康診断書・所得証明なども必要となります。
グループホームで資料を提出したら、本人がどこまで自立した生活をおくれるかを介護度を踏まえて検討されます。すべてを考慮されたうえで、入居できるかどうかが決まります。
まとめ
グループホームは認知症に特化した施設になりますが、定員が限定されており、今後もとても人気が高くなる施設とも言えます。もし、入居する場合があれば、待機期間が長くなる可能性もあるため、早めに見学や検討をしておく必要があります。