仕事と介護の両立を応援するブログ

これから介護世代が増える中、育児や仕事と両立していく子供世代も増加します。いまそのような状況になっている方・これから可能性のある方に向けて、介護とはどのようなことなのかをわかりやすくお伝えできればと思います。

高齢者の孤食対策!みんなの食堂活動とは?

ひとり暮らしの高齢者が多くなり、孤食や地域社会からの孤立化が増えてきています。

孤食が増えることで、食事内容の偏りや、欠食が増え、高齢者の低栄養の原因にもなります。

今回は、高齢者の孤食の状況と、孤食対策として、さまざまな地域が行っているみんなの食堂について説明したいと思います。

最近離れて暮らす親が、痩せてきたな、食事が細くなってきたなと思い当たる方や、ひとり暮らしで孤食ばかりになっている方は、ぜひ参考にされてみてください。

1. 2040年には、5人に1人が独居高齢者に!

2015年の農林水産省の調べでは、65歳以上の高齢者一人暮らしの割合は、男性が13.3%、女性は、21.1% となりました。

しかも、2040年には、ひとり暮らしの比率がさらに増加し、男性高齢者は20.8%、女性高齢者では、24.5%がひとり暮らしになっていくと推計されています。

ひとり暮らしになると、生鮮食品や野菜を購入しても食べ切れないなどの理由から、お惣菜やインスタントなどで食事をしてしまう傾向にあります。買い物への出向く頻度も減ってしまい、さらに社会的に孤立しやすくなるのです。

2. 孤食がまねきやすい低栄養とは

低栄養とは

高齢者の低栄養が増加しています。低栄養とは、身体に必要なエネルギーやタンパク質が慢性的に足りない状態になります。

低栄養の症状とは

低栄養状態が続くと、風邪などの感染症を引き起こしやすくなったり、むくみや転倒、物忘れにつながる恐れがあります。他にも、低栄養は、 さまざまな症状を引き起こします。

低栄養は、 バランスの良い食事や会食を増やす ことで、改善されやすいことがわかっています。

孤食と低栄養の関係とは

農林水産省の研究によると、食事を他人や家族と共にする頻度が高い人ほど、食事のバランスがとれていることがわかりました。

これは、海外でも同じ結果が出ていて、家族などと食事を共にする方は、孤食が多い方よりも、野菜や果物の摂取頻度が多いことがわかっています。

また、農林水産省の「食育に関する意識調査」でも、食事の内容に差が出ています。

孤食の頻度が週に1日以下の方は、主食・主菜・副菜を3つそろえて食べることが「ほぼ毎日」と答えた人は、62.3%でした。しかし、孤食が週2日以上ある方は、42.4% となっており、半分以上の方に食事の偏りがあることがわかっています。

3. 高齢者の孤食対策、みんなの食堂活動とは?

高齢者の孤立や孤食対策として、地域では様々な活動がされています。その中でも、近年増えてきているのが、【子ども食堂】ならぬ【みんなの食堂】です。

多くの子ども食堂では、子供から高齢者までを受け入れてくれていましたが、名称的にも高齢者は、なかなか参加しにくい状態でした。そのため、高齢者の地域交流がしやすいようにみんなの食堂ができたのです。

例えば、 座間市社協では、相武台前駅周辺にてみんなの食堂を令和3年2月よりオープン予定となっています。他にも、神奈川県秦野市など様々な地域で開催されています。

多くの場合で料金は、無料もしくは数百円という安価となっており、異世代交流が目標となっています。

孤食が多くなってきて、食事の楽しさを感じにくくなっている親や家族がいましたら、ぜひ自宅近くにみんなの食堂などがあるか調べてみてはいかがでしょうか。

まとめ

高齢者の孤食は、ひとり暮らしをきっかけに非常に多くなってきています。孤食になることで、栄養バランスの偏った食事になるだけでなく、1日3回食事をせずに欠食してしまう方もいらっしゃいます。

高齢者の孤食を防ぐためにも、地域ではさまざまなプロジェクトが作られています。ひとり暮らしになってしまったから仕方がないと思うのではなく、会食や地域活動に参加することで、社会的孤立からも脱却してみてはいかがでしょうか。

元気なときに、地域社会に触れ合うことで、介護や見守りが必要になったときにも、作り上げた人の繋がりが役に立つときがくるかもしれませんよ。