在宅介護をしていると、毎日行わなければいけない着脱介助は、介護者のとても負担になります。介護される側の体も自由が利かず、関節も固くなってきているため、力作業になってしまいがちです。
今回は、介護する側も、介護される側も着させやすくて脱がせやすい、着脱介助を楽にしてくれる服をご紹介したいと思います。
1. 着脱介助しやすい服とは?
麻痺や筋肉の低下による着脱の難しさ
高齢になると、筋肉の低下や手の上げ下げなどの動きが難しくなります。麻痺や関節の動きが固まってくると、さらに着脱に苦労してしまいます。
そのため、上から被るようなTシャツではなく、前開きの服が、介護ではよく使われています。
着脱介助しやすい服の特徴
着脱介助しやすい服の特徴は、前開きの上着で、ボタンが大きく、脇に当たるアームホールに余裕があるものがポイントです。
アームホールが大きいことで、無理なく手を通すことができるようになります。
また、ズボンはウエスト周りがゴムでできていると着脱しやすくなります。
寝たきりの方は、ロンパースや浴衣がおすすめ
寝たきりの方は、背中を起こさなくてもオムツを交換できるようなロンパースや浴衣が便利です。ロンパースや浴衣は、綿素材のものも多く、汗の吸収がよく肌にやさしくなっています。
2. 着脱しやすいズボン
腰回りにゆとりがあるゴム固定ズボン
のびのびと、ゆとりのあるズボンがとても便利です。トイレでも焦ることなく、着脱も容易に行うことができます。
動きやすさも兼ね備えているので、とてもおすすめです。
サイドも全開ファスナーできる便利パンツ
上から足を通すことが難しくても、ファスナーで全開になるので、本人の負担なく着脱することができます。
柔らか素材で、肌馴染みもいい生地です。
寝たきりの方は、マジックテープで固定するものが便利
寝たきりの方は、おむつも交換しやすく、ズボンを上まで、たくし上げる必要のないマジックテープ固定型が便利です。
3. ボタンがマグネットになっているシャツ
ボタンが強力マグネットになっていて、一度くっつくとなかなか取れない仕組みになっています。脱ぎたいときには、押しながらスライドすれば簡単に外れるようになっています。
比較的キチンと見えるため、外出にも便利です。
4. 締め付けない靴下
ゴムなしで、締め付けない靴下は、履き心地もよく、着脱もしやすいです。抗菌防臭加工もされており、きちんと見えるので、使いやすいデザインです。
まとめ
服の構造を考えても、少し工夫されているだけで、着脱介助のしやすさが大きく変わります。
手が不自由になってしまったり、筋肉や関節の自由が利きにくくなった場合には、早めに介護しやすい服を取り入れ、お互いの負担を下げられるようにしてみましょう。