ダブルケアとは、育児と介護が同時に必要となる状態のことをいいます。
2025年には、団塊の世代が後期高齢者となり、介護問題が噴出するといわれています。
追い討ちをかけるように、晩婚化や少子化が進んでいるため、ダブルケアが今後増加し続けるだろうと考えられています。
今回は、ダブルケアとはどんなものなのか。また、ダブルケアになったときの対策についてわかりやすく解説していきたいと思います。
目次
1. ダブルケアとは?
ダブルケアとは、子育てと介護(配偶者や親、親族)が同時期になってしまうことをいいます。
昨今は、女性の晩婚化や、出産の高齢化により、ダブルケアの可能性が高くなっています。
また、兄弟が少ない・親族が少ないなどの理由により、介護する人の負担が高くなってしまいます。
2025年には、 3人に1人が65歳以上の高齢者となります。今後、高齢化が進むにつれて、ダブルケアも、増加し続けることがみこまれます。
2. ダブルケアをする人は25万人超え
ダブルケアを行なっている人の割合は、全国で約25万人を超えていることがわかっています。
さらに、ダブルケアをしている世代は、 30代から40代が8割を占めており、働き盛りに集中しているのです。
(平成26年内閣府の調査)
また、ソニー生命が2017年に行なった約17000人を対象としたダブルケア調査では、ダブルケアに直面中と答えた人が16%となっています。
さらに、ダブルケアの経験がある人の割合は、29%となっており、他人事ではないことがよくわかります。
3. ダブルケアの問題点
子供への負担
子供と接する時間が減り、精神的な余裕もなくなるため、寂しい思いをさせてしまうこともあります。
一昔前までは、2世帯ないし3世帯で住む家も多く、兄弟も多かったので、元気なうちは親に育児を助けてもらい、介護も家族みんなで行っていました。
しかし、核家族が増えたことにより、親の負担が激増しています。介護も目を離せませんが、子供には未来がありますので、できることなら子供の事を優先してあげるのが理想です。
お金の問題
ダブルケアでは、介護費用に加えて、育児での出費も重なります。また、働く時間が制限されてしまうことも多く、介護離職につながることもあります。
精神的な負担
育児と介護により、睡眠不足が深刻化してしまう可能性があります。また、経済的にも、肉体的にも、先の見えない不安から、精神的に追い詰められてしまうこともあります。
4. ダブルケアの解決策
自治体の政策を利用する
ダブルケアについては、ようやく各自治体でも、対策を考え始めたところです。横浜などでは、ダブルケアハンドブックを作成し、ダブルケアサポートプロジェクトも進んでいます。
また、ケアマネジャーの育児と併用できるケアプランの作成や、ダブルケア相談窓口を設けているところもあります。
まずは、住んでいる自治体に、相談してみるのが、ダブルケアで孤立化しない第一歩です。
子育て支援センターなどを利用する
未就学児をお持ちの方でしたら、地域によりますが、子育て支援センターに相談することもできます。
場合によっては、病院の付き添いや、介護に必要な時間について、数時間子供をお預かりをしてくれることもあります。
ダブルケアカフェに参加する
ダブルケアを行っている人が参加する集まりで、各自治体で開催されているところが多くなってきています。
どうやって乗り切っているか、どんな制度を活用しているかなど、情報共有することができます。
介護休暇や介護休業制度を活用する
ダブルケアで仕事をしている場合は、介護休業制度や介護休暇を使うこともできます。
職場によっては利用できない・利用しにくいところもあるかもしれませんが、看破する前に検討してみるべきです。
まとめ
介護と育児の両立であるダブルケアは、今後どんどん増えていく見込みです。
ダブルケアを行っている方、これから行う可能性がある方は、ダブルケアカフェなどで有益な情報共有をして、全てを1人で、抱え込まないことが、大切です。