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これから介護世代が増える中、育児や仕事と両立していく子供世代も増加します。いまそのような状況になっている方・これから可能性のある方に向けて、介護とはどのようなことなのかをわかりやすくお伝えできればと思います。

65歳以上は5人に1人が認知症に?!認知症の種類と原因をわかりやすく解説

認知症には種類があることをご存知ですか。認知症には、 4大認知症と呼ばれる4種類の認知症があり、認知症患者さんの大半を占めています。

今回は、認知症の種類や症状の違いについて、薬剤師がわかりやすく解説したいと思います。

家族の認知症が心配という方や、物忘れが多くなってきたという方も、認知症の知識を深めるのにぜひお役立てください。

1. 認知症とは?

認知症とは、脳の一部の働きが悪くなってしまったり、働かなくなってしまったことにより、生活の支障がでてしまう症状をいいます。

そもそも、認知症というのは、原因が不明な症候群といわれており、病名ではありません。

2. 65歳以上は、5人に1人が認知症

厚生労働省の予測によると、 2025年には65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症になると言われています。

65歳以上に限らず、若年性認知症も増えています。現在では、若年性認知症者数は、3.57万人と言われています。

3. 認知症の原因とは?

認知症の原因は、脳神経が変性してしまい、脳の一部の細胞が、萎縮してしまうアルツハイマー認知症が最も多くなっています。

他にも、脳梗塞脳出血などの脳血管障害が引き金になって起こる脳血管性の認知症もあります。



4. 認知症の種類は?

平成23〜24年度の厚生労働省の調査によると、最も多いのは、アルツハイマー認知症で、認知症全体の約68% となっています。次いで、脳血管性認知症が約20%、レビー小体型が約4% となっています。

認知症は、大きく分けて4種類の認知症が知られています。

アルツハイマー認知症

アルツハイマー型認知症とは、記憶を司る脳の海馬という部分を中心に、脳の萎縮がみられます。老人斑や神経原線維変化がみられ、アミロイドβタンパクにより脳細胞が死滅していきます。

海馬を中心に起こるため、記憶障害から始まりやすいのが特徴です。

脳血管性認知症

脳出血や脳血管障害が原因となり、脳の一部の細胞が死んでしまうことにより起こります。
まだら認知症と呼ばれる症状がでて、画像でも壊死している場所がわかるので、検査でもわかります。

レビー小体型認知症

レビー小体型認知症とは、脳の萎縮がはっきりと画像でわかりにくいこともある認知症です。αシニクレンというタンパク質が、脳の神経細胞を壊してしまい、レビー小体という変性細胞を作ることで起こります。

前頭側頭型変性症(ピック病)

思考や活動をつかさどる前頭葉や言葉の意味を理解する側頭葉に変性や萎縮が起こることで発生します。

特にピック細胞が脳神経にみられるものをピック病と呼ばれていて、前頭側頭型変性症の約8割に当たります。



まとめ

認知症は高齢者だけでなく、若い方でもなる可能性がある症候群です。ご家族の様子がおかしいなと感じて場合には、物忘れか認知症の症状なのかを確認して、早めに気づいてあげることが大切です。