認知症デイサービスは、認知症に特化したデイサービスとなります。
通常デイサービスでは、人数が多く、不安感が強くなってしまったり、行きたがらない方は、認知症デイサービスの検討をおすすめします。
認知症デイサービスを上手く活用できれば、家族の負担も下げることができ、本人も自宅以外での居場所を作ることができます。
今回は、認知症デイサービスと通常デイサービスの違いをわかりやすく説明したいと思います。
目次
1.認知症デイサービスとは?
認知症デイサービスとは、少人数制で認知症に特化したプログラムを取り入れた、認知症専門のデイサービスとなります。
「家で口数が減ってきた」
「家ではご飯を食べてくれない、水分もとりにくい」
「職員の目が行き届くデイサービスがいい」
「通常デイサービスについていけない」
「大人数すぎると不安になってしまう」
このような方にオススメのデイサービスです。
認知症デイサービスでは、バイタルチェックから、食事・入浴・レクリエーションまで行ってくれます。
2.認知症デイサービスの利用条件
認知症デイサービスの利用条件は、要介護認定を受けていて、医師から認知症の診断をされていることが基本となります。
他にも、要支援認定を受けている場合も利用できますが、あくまで要介護にならないための予防になります。そのため、介護予防認知症対応型通所介護サービスを受けることとなります。
認知症デイサービスは、とても人気が高いにも関わらず、事業所が少ないのが現状です。
そのため、あまりに認知症がすすんでおり、生活の自立が見込めない場合は、受けることができないこともあります。
3.認知症デイサービスと通常デイサービスの違い
認知症デイサービスは、通常デイサービスと比べて、認知症の方が溶け込みやすく通いやすいプログラムとなっています。
具体的にどんな違いがあるのでしょうか。
少人数制
認知症デイサービスと通常デイサービスの1番大きな違いは、少人数制というところです。
認知症デイサービスは、12名以下の利用者と決められています。認知症の方は、大勢の集まりや、グループ行動が苦手な方も多いため、少人数制は大きなポイントです。
スタッフのスキル
働いているスタッフは、認知症対応型サービス事業管理者研修を受けているため、認知症に特化したスタッフです。
利用者も少人数のため、人員配置にも余裕があります。認知症は、個々に対応を変える必要があるので、スタッフからの手厚いサービスを受けることができます。
地域密着型
認知症デイサービスは、施設の市町村区域に住んでいる方が利用できる地域密着型のサービス施設です。
住み慣れた地域で、介護生活も安心して暮らせるように設定されています。
送迎時も、昔から見慣れた景色をみながらと、安心感にもつながります。
自宅に引きこもりがちな認知症の方が、住み慣れた地域で、自宅以外での居場所を見つけられるようになるかもしれません。
レクリエーションの違い
認知症デイサービスでは、食べた後の食器を下げたり、片付けのお手伝いをしてもらったりと、生活につながるようなアクティビティも取り入れられています。
施設によっては、デザートなど簡単なものをみんなで作り、最後に一緒に食べるなど、家事の一部を体験できます。
また、昔の記憶ほど覚えている傾向にあるので、昔ながらの歌や手遊びを盛り込み、認知症の方にも受け入れやすく工夫されたレクリエーションとなっています。
4.認知症デイサービスのメリット・デメリット
メリット
・介護する家族が、休む時間を持てること
・少人数のため、普通のデイサービスで不安感など強い方におすすめ
・スタッフが認知症を深く理解しているため、安心できること
・認知症は、昼夜逆転しやすいため、日中体を動かすことで、日内変動を保つことができる
・脳への刺激となり、生活にハリがでる
デメリット
・地域密着型のため、近くに施設が少なく、利用したくてもできないことがある
・通常のデイサービスよりも、一回あたり数百円だが、高くなる(1割負担の方)
まとめ
認知症が進んでくるにつれて、家族の負担も大きくなり、本人の外出も制限されてしまいます。
日中に出かけたり、体を動かすことで、脳の刺激にもつながります。
さらに、認知症デイサービスは、少人数のデイサービスなので、本人らしい無理をしないサービスを受けることができます。
新しいことを始めるのは、認知症の方にとってはハードルが高いですが、一部の介護をプロの方にお任せするのも、心の健康を保つために必要ではないでしょうか。