デイサービスに行きたがらない方は、とても多いです。家族の気持ちとは裏腹に、本人には行きたくない理由があるのです。
しかし、多くの方は、理由を教えてくれなかったり、あれこれ理由をつけては、今日は行きたくないなどと、周りを困らせてしまうケースがあります。
今回はデイサービスに行きたくない・行きたがらない方の気持ちや心境と、ケース別にわかりやすく解説し、対処法についても解説したいと思います。
例えば、本人にとっは、送迎車に乗ることさえ抵抗を感じるなど、デイサービスに着く前から嫌な思いをしていることもあります。
心境を共有することで、要介護者の本音や対処法が見えてくることもありますので、参考になればと思います。
目次
- 1.デイサービスに行きたくない人の心境とは
- 2.デイサービスの送迎車に乗りたくないケースの対処法
- 3.デイサービスにいく準備をすることがおっくうなケースの対処法
- 4.当日に「今日は行きたくない」ケースの対処法
- 5.どんなことをしてもデイサービスに行きたがらない場合
- まとめ
1.デイサービスに行きたくない人の心境とは
デイサービスに行きたがらない方の心境は、ひとりひとり異なり、様々です。
お友達から楽しくないと聞いた・自分にはまだ必要ない・イメージが良くないなど、体験する前から”良くない場所” ”ボケた老人がいくところ”と決めつけているケースも多いです。
具体的に、デイサービスを行きたがらない介護者はどのように思っているのでしょうか。
デイサービスを拒否する心境
・畑や庭仕事など、家の仕事がたくさんある
・ボケた老人が行く場所で、自分にはまだ早い
・知らない人がいるのが面倒
・通うことが恥ずかしい
・家でテレビをみて気ままに過ごしたい
・他人と関わりたくない
多くの方が、デイサービスの内容や意義を知らないまま拒否していることが殆どです。
デイサービスの多くは、慣れるまで短時間の体験などもできますので、サービス業者に相談してみるのも良いでしょう。
初めて行く場所や、新たに行うことへの抵抗は、歳を追うごとに強くなる傾向にあります。本人の抵抗を減らすためにも、初めから無理させないようにすることも大切です。
2.デイサービスの送迎車に乗りたくないケースの対処法
送迎車に乗っているのは、介護が必要な人ばかりで、「自分はそんなものにまだ乗りたくない!」という方も多いです。おそらく、介助されながら高齢の方が乗るイメージがついてしまっているのでしょう。。そんなときは、サービス業者と相談して、家族が送迎することも可能です。
仕事や家のことでいっぱいいっぱいで、そんなことはできないという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、本人が慣れてくれれば、送迎車に乗って通ってくれるようになります。今後長い目でみても、良い方向に進みやすいかと思います。
3.デイサービスにいく準備をすることがおっくうなケースの対処法
デイサービスにいくために、朝から身支度を整えるのがおっくうな方もいらっしゃいます。
身体に自由がきかなくなると、起きてすぐ身支度をするのも簡単ではありません。
そのようなときは、サービス業者にお願いをして、できることなら送迎の順番を変えてもらうなど融通を利かせてあげるのも効果的です。
要介護者に「支度が間に合わない」と言われたら、
「これは帰ってきたらやればいいでしょ」と言うよりは、
「デイサービスにお願いして、遅くお迎えに来てもらうようにしたから大丈夫よ」と言ってもらえた方が、本人も合わせてもらえて嬉しいはずです。
サービス業者には迷惑をかけてしまいますが、説明してみる価値はあります。
4.当日に「今日は行きたくない」ケースの対処法
デイサービスに慣れてくると、今日は行きたくないということもでてきます。
しかし、これはサービス業者にも迷惑をかけてしまうことになります。
前日によく眠れなかった・悲しいことがあったなど、理由がはっきりしている場合は、無理させない方がよいかもしれません。
また、本人が行きたがらない理由を聞いて、サービス業者に相談できることであれば、予め伝えて配慮してもらいましょう。(苦手な方がいるなど、、)
1番困るのは、特に理由もないけれど行きたくない場合です。そのようなときは、ご自分で送迎の際に行きたくない旨を伝えてもらうこともいいでしょう。
少なからず、他の方にも迷惑がかかってしまう・送迎の車がせっかく来てくれたんだし、ということで気持ちの切り替えができることもあります。
5.どんなことをしてもデイサービスに行きたがらない場合
体験に行っても、どんなことをしてもデイサービスに行きたがらない場合は、無理をさせないことも大切です。しかし、ご家族によっては、仕事をしている・離れて暮らしているなど利用してもらいたい理由も様々です。
どうしてもデイサービスに行きたがらない場合は、まずケアマネージャーや地域包括支援センターに相談してみましょう。家族以外と話すことで本音がでてくることもあります。
また、デイサービスの中には、カラオケや麻雀・フラワーアレンジメントや手芸など、さまざまな趣味嗜好に合わせた内容を取り込んでいる事業所もあります。他にもマッサージなど、リラックスができるプログラムを取り入れている場合もあります。
本人が好きな、プログラムを取り入れたサービス業者を、探してあげるのもいいかもしれません。こちらも地域のサービス内容をよく知るケアマネージャーなどに聞いてみましょう。
まとめ
多くの方がデイサービスを取り入れるとき、スムーズには進まないものです。しかし、うまく取り入れることにより、介護者が社会とつながる架け橋になるのもデイサービスです。
デイサービスを受けることにより、介護している家族の負担が下がるだけではなく、介護者が他人と関わる大切な時間を作ることにもつながります。
デイサービスに行ってくれない理由に当てはまるものがあれば、少しでも参考になればと思います。