介護の原因となった病気として、認知症に次いで多いのが脳卒中になります。脳卒中になると、治った後にも片麻痺や言語障害などの後遺症が残ることがあります。そのため、脳卒中は、要介護へつながりやすいと言われています。
今回は、脳卒中とはどんな疾患なのか?脳卒中の原因や前兆をお伝えしたいと思います。前兆や病気の原因を知って、予防をしましょう。
1. 脳卒中とは?
脳卒中とは、栄養や酸素を運ぶ脳内の血管が破れたり【脳出血】、脳内の血管が詰まる【脳梗塞】ことによっておこる状態の総称です。
脳卒中を起こす場所によって、言語障害や視覚障害、麻痺や痺れを起こす可能性があります。
2. 脳卒中の原因は?
脳卒中には、5大リスクがあると言われています。糖尿病、高血圧、喫煙、不整脈、脂質異常症がリスク因子となっています。他にも、過度の飲酒もリスクファクターになります。
脳卒中を予防するためには、基礎疾患の治療や生活習慣の見直し、適度な運動が効果的といえます。基礎疾患を放置してしまうと、血管がボロボロになったり、血管内に血栓ができやすくなってしまいます。
3. 脳卒中の前兆とは?
脳卒中の中でも、脳梗塞には前兆が現れることがあります。脳梗塞の前兆は、脳梗塞が起こっている脳内の部位により、特有の症状がでます。
片側の麻痺
体の右半分もしくは、左半分に麻痺が起こります。例えば、右側にしびれがおこったり、振戦が現れたりします。軽いものが持てなくなるなどの症状もでます。
右麻痺が起こっている場合には、脳の左側の脳梗塞が疑われます。
言葉の異常
脳梗塞により、呂律が回らず、話し方がおかしくなってしまうこともあります。他にも、突然話せなくなってしまったり、話し方がいつもと様子が違うなどの症状がでます。
歩行困難
真っ直ぐに歩けなくなってしまったり、つまづいて転んだりしやすくなります。目眩がひどくなり、歩行が難しくなる場合もあります。
視野欠損
突然カレンダーの一部が見えなくなる、新聞をみてみても、一部だけ見えないなどの視覚障害が出ることもあります。ほかにも、ものが二重に見えることもあります。
4. 脳卒中は、要介護へつながりやすい
介護状態になった人の約20%が、脳卒中などの脳血管障害が原因になっていたことがわかっています。
脳卒中を起こすことで、麻痺や歩行障害、言語障害が残りやすくなるため、要介護へつながりやすいことがわかっています。
脳卒中を起こさないように、生活習慣を見直すとともに、起きてしまった時には、前兆を理解して早めの受診が必要です。