親の介護費用は、子供が負担するべきなのか、どのくらいかかるのか。先の見えない介護のことを考えると、不安になってしまいますよね。
まずは、介護費用の相場を知ることから、始めましょう。そして、できるかぎりの準備をしておくことで、突然の介護に直面しても、落ち着いてお金の管理をすることができます。
今回は、親の介護費用は、誰が負担するべきなのか。また、介護に向けて、把握しておくべきことは何かを具体的に説明していきたいと思います。
目次
1. 介護でかかる費用の目安
介護を在宅で行うか、施設で行うかによって、費用に大きく差が出ます。
また、認定される介護保険の負担割合も重要です。収入がある人は、介護保険の負担割合が、2割負担や3割負担になるため、介護費用はかなり高額になるといえます。
介護する方法によって、どのくらい費用の違いが出るのでしょうか。
在宅介護は月平均5万円
在宅介護は、受ける介護サービスやおむつなどの費用を含めて約5万円ほどかかります。
特養は、約月7〜15万円
特養では、入居一時金はかからないものの、施設での家賃・食費、介護サービスに費用がかかります。
地域や部屋の大きさなどによっても、家賃が異なるので、約月7〜15万円と幅があります。
有料老人ホームは、月15万円以上
有料老人ホームでは、入居一時金が発生することが多いです。
また、施設での管理費・家賃・食費・介護サービスに費用がかかるため、特別養護老人ホームよりも高くなってしまいます。
2. 介護費用は、親の資産範囲内で
親の介護費用は、基本的に、年金や資産で賄える範囲で行うべきです。
親の介護は、先が見えないほど長くなる可能性があります。そして、老人ホームなどは、高い費用ほど、施設の充実度や食事が良くなるので、お金をかけてしまいがちです。
親の介護は、病院に付き添う・話を聞いてあげる・できないことをしてあげるなど、肉体的・精神的な支えになることに重点をおくことがポイントです。
3. 元気なうちに資産整理が大切
親が元気なうちに、資産整理はしておくべきです。不動産なんて持ってないから、私は関係ないと思われがちですが、銀行の預金もそうです。
例えば、親が認知症になってしまった場合、銀行の暗証番号がわからなくなります。そして、銀行の窓口では、本人でも家族でも預貯金を下ろすことができないことさえあるのです。
銀行の口座と暗証番号の把握
地方銀行やメインバンクなど、預貯金を分けている人もいます。どこの銀行に預金しているのか、暗証番号も合わせて、すべて確認しておきましょう。
年金の把握
年金受給額を知ることで、介護になったときの資金が具体化します。
年金がどの銀行に振り込まれるのかと、いくらくらいもらえているかも確認が必要です。
保険の把握
保険は、昔と今では仕組みや商品が、かなり異なります。昔のままの商品では、今の親には合っておらず、損している可能性もあります。
また、入院した場合、手術した場合にもどのくらいの金額が支払われるのかも含めて、把握しておく必要があります。
4. 老後資金が足りない時の対策
親の資産や年金、子供や親族からのバックアップでも資金が足りない場合は、住んでいる持ち家をお金に変えることができます。
今回は、お金を受け取りつつも、自宅に住み続けられる方法をご紹介します。
リースバック
リースバックは、家を売却して、一括でお金を受け取った後も、賃料を払いつづけることで、そのまま家に住むことができる仕組みです。
急な入院や、老人ホームの入居金など、まとまったお金が必要なときに有用なシステムです。
リバースモーゲージ
リバースモーゲージとは、家を銀行や自治体の担保に入れることで、融資金を受けがらも、自宅に住み続けることができる仕組みです。
リバースモーゲージでは、毎月や毎年など、分割でお金を受け取ることもできるので、生活費を補填したい方におすすめです。
まとめ
資産整理や銀行の口座の把握は、親が元気なうちにしておくことが大切です。
また、より良い介護サービスを受けさせてあげることも大切ですが、親の介護費によって、子やその子供の負担になっては困ります。
介護費用については、親の資産内と割り切り、肉体的・精神的なサポートにまわってあげることが大切です。